エベレストトレッキング2日目(Kinja→Goyam)尾根尾根サギ

ちょくです!

ついにトレッキングを開始したおだやんとちょく。初日は10時間も歩いて心折れそうになりました(笑)

でもまだまだこれから!2日目スタート!

早朝、キンザから出発

【Day2】11月20日(晴れ)Kinja(1630m)→Goyam(3127m)

トレッキングの朝は早い。

6時に起きてパッキングを済ませ、6時半に朝ごはん。

カリッと焼かれた山定番の朝ごはんチベタンブレッドと自家製はちみつ。この自家製はちみつが美味い!

ひとり160ルピー。

朝ごはんは前日夜のうちに時間と注文を済ませていたのでスムーズ。ロッジはこのパターンが多い。

朝起きてからの注文でも良いんだけど、時間がかかったりもするので前日の方が良い。朝のロスタイムは痛いからね。

他の2組のカップルも同じ時間に朝ごはん。年齢も同じくらいだし、このメンバーで良かった!

出発前に宿のオーナーに次の目的地と所要時間を聞くと、

「ジュンベシが良いよ。そうだな、君たちならここから7時間。シェルパ(山岳民族)なら5時間で行くよ」

とのこと。

ジュンベシはキンザから1900m登って標高3500mのラムジュラ峠を越え、下った先にある村。かなり遠いけどほんとに7時間で行けるのかな。

そうそう。ここで気をつけなくちゃ行けないのが、シェルパ時間と一般人時間を混合しないこと。

山で生まれ育ったシェルパは「富士山とか朝飯前です」って感じで超早い。しかもサンダルでスタスタ行く怪物民族!

だから村人にあとどれくらいで着くか聞くときは、それがシェルパさんの足でなのか、一般人の足でなのか聞くべし。

オーナーの意見を参考に「7時間ならちょうど良いね、うちらは遅いから8時間かもね」とおだやんと話し、今日はジュンベシを目指すことに。

他のみんなも、ジュンベシを目指すとのこと。

イギリス人のトムが「地図で見ると登りが尋常じゃない」と言っていて、それだけが心配だったけど、みんなとジュンベシで会おう!と握手をしていざ、出発。

朝は、朝だけは、元気一杯。

湿った衣類はカバンに引っ掛けて歩けばすぐ乾く、の図。

この写真を見返したおだやんに、「うほー!ちっさ!ちょく、ちっちゃい!」とゲラゲラ笑われてムスッとした。残念だがこれがお前の嫁だ。

さて、今日も昨日同様、カラッと晴れて最高のトレッキング日和!

奥の方で雪山も顔を出している。

今日も一日頑張るぞ!

辛っ!絶望的な登山道

7:15出発。

意気揚々と登り始めたものの、かなり辛い。全然緩やかじゃないガチ登山道で気分が滅入る。

登っても登っても先が見えない山道。

キンジャからはラムジュラ峠まで1900mを登らなきゃいけない。

途中、おやつ休憩。

シェルパがみんなやってるヌードルの食べ方を真似してみたら美味しい!

インスタントヌードルをベビースターみたいに砕いでバリボリ。

登り続けて5時間半、12:45にダグチュ(Dagchu)に到着。

マニ石の横を通って村へ。

ここでお昼を食べることに。

何軒か食堂を開いていたので、パラソルが良い感じの一軒に決めた。

ベジヌードルスープ1杯、170ルピー(170円)

インスタントヌードルに菜っ葉入れただけの即席飯だけど、疲れた身体に染みる!

峠が見えない!尾根尾根サギ

昼食後も、ひたすら登る。

登る。

登る。

登る。

・・・。

って、うぉい!!!

どんだけ登るのーー!!

そもそも、1900mの登りってどういうこと!冷静に考えるとおかしい!

ルクラからのエベレストトレッキング街道でも、1日にこんなに登る区間なんてないのに!

1900mの登って3500mの峠越えキッツーー!!

キツすぎて2人とも無言。

オーナーが言う7時間が経過したけど、まだラムジュラ峠にすら着かない。どういうこと。

このままだとラムジュラ峠には夕方、ジュンベシに着くころには暗くなったなってしまう・・・。

おだやんが「尾根が見えたらあとは下るだけだから、頑張ろう」と励ましてくれて、尾根を目指す。

がしかし尾根は一向に現れない。

「あれ、尾根かも!」

違う。

「ちょく、あれこそ尾根!」

違う。

「あそこ、尾根っぽい!」

違う。

「・・・」

「あ、尾n・・・」

「もう!さっきから尾根尾根って!尾根なんてないじゃないか!こんなの尾根尾根サギだ!尾根尾根サギ!クソ喰らえだ尾根尾根サギイィー!」

7時間ひたすら登っても現れない尾根に私が切れて誕生した言葉「尾根尾根サギ」

いやー、マジで、尾根、どこ!!

辿り着けずゴヤム泊、でもこの宿が大当たり!

そんな尾根尾根サギにあいながら、なんやかんやで15時にゴヤム(goyam)という村に着いた。ここまで8時間、まだラムジュラ峠は見えない。

ゴヤムの標高は3127m、キンザに比べるとグッと寒くてダウンが手放せないくらい。霧がかっていて極寒。

家は一軒しかないので、村とも言えない。

峠までの途中にポツンとある家には、お母さんと小さい娘の2人だけ。

このとき15時。

このまま歩き続けるとジュンベシに着くころには真っ暗になってしまうので、今日はここに泊まることにした。

ジュンベシに行けなくてがっかりしていたけど、実はこの宿は超当たり宿!

なんと、リビングの入り口には「チーズショップ」の看板があって、フレッシュチーズが楽しめるみたい!

楽しみすぎいいい!

あと、この宿から毎回メニューの写真を撮り始めて、頂上までどれだけ値上がるか見比べることに。

紅茶50ルピー、ダルバート380ルピーなどなど、まだ安い。

でもこれがコース最後の村5170mのゴラクシェプに行くと・・・というのは、後日。驚くべき値段の差ですよ。

・・・

さて、まずは荷物を部屋においてひと段落。ベッドは3つあるので一つは荷物置きに。っていうかベッドシーツ可愛い。

一部屋一泊200ルピー(200円)

そして翌日に疲れを残さないように、着いたら身体が温かいうちにストレッチ。

私たちは2つの寝袋を持ってきたんだけど、ひとつは−20℃対応の厳冬期用でもうひとつは薄手の春夏用。トレッキング中はこの2つを布団のように広げて上下に敷いて寝ていました。

リビングに行くと、英語はあまり喋れないけど優しいお母さんと幼稚園くらいの娘さん、そしてネコがいた。

ネパールの家は、壁に鍋や食器を綺麗ディスプレイしている家が多くて、とてもステキ。家は決して広くないけど魅せる収納が完璧。日本の雑誌で特集組んでも良いと思う、この魅せる収納術!!

料理は薪ストーブで。

ニャンコがギリギリのところでくるまっていて、めちゃくちゃ可愛い。けど、さすがにそこは焦げそうだよ。

まだ幼い女の子。このあと部屋の隅っこでお昼寝をしていて天使のようだった。

この子も、もう少ししたら峠を越えて通学することになるんだなぁ。

学校に行くのに毎日峠越えって・・そりゃ逞しく育つよね。シェルパ時間が怪物的なのも納得です。

リビングはアットホームだし、猫と娘さんは可愛いし、手作りチーズがあるしで、この宿はこのトレッキング中でもベスト3に入るくらいのお気に入り。

1日でジュンベシにつけなかったおかげで、素敵な宿に巡り会えた。このロッジは本当にオススメ!

素敵な老夫婦の素敵なトレッキングの仕方

リビングには、私たちの他に今朝キンジャで一緒だったオーストラリア人のチャールズも合流。「ジュンベシ遠すぎっしょ!鬼畜すぎ!!」っと意気投合した(笑)

しかし、昨夜一緒だった2組のカップルは見当たらず。きっとジュンベシまで歩いたのかな。早いなぁ。凄いな。うちら遅いなあ・・とちょっと落ち込む。

そして、アメリカ人老夫婦のスティーブとキャサリンとも出会い、仲良くなった。本当にステキなご夫妻でキュンとした。

スティーブとキャサリンは60歳後半。ガイド兼ポーターのシェルパを1人雇ってカラパタール、ゴーキョまで行くそう。

「私たちのテーマはね、健康!もうそれだけよ。山の中で自然に囲まれて、美味しい空気を吸って、エベレストを目指すの。体力はないから、ゆっくりね。2016年度の「ベスト遅トレッカー」があったら受賞間違いなしよ!」

彼らは普通の人がお昼休憩をするような村も泊まり、村から村へ、短い距離をゆーっくり時間をかけて進むそう。そして2ヶ月後でも3ヶ月後でも良いからいつかエベレストが見れたらそれで良い、きっと終わる頃には健康そのもの!と笑顔で話していた。

若い頃にやっとけば良かったとか、もう歳だからとか、そんな理由で色んなことを諦めている年配の人もいるけれど、彼らはその逆。

後悔なんてなくって、何も諦めてなくって、むしろ明るい。

「若い子と同じペースなんて無理無理!私たちはもう歳だから、私たちのペースで行くだけ。老人には老人のやり方ってのがあるのよ。」

なんて前向きなのか。

終いには、「もしかしたらあなたたちが下ってくる頃にまた会うかもね!あなたたちは下り、私たちは登りで!」

って笑いながらユーモアたっぷりに話してくれた。本当にステキなご夫婦。

私たちも、何歳になっても色んなことに挑戦し続けたいねって、その夜はおだやんと話した。そして、もしこのブログを読んでいる人で、何かしらの理由でエベレストトレッキングを諦めている人がいたら、ぜひ諦めないでほしい。

本当にやりたいことなら、その思いが強いなら、やるべきだし絶対に出来ると思う。彼らを見て心からそう思った。

腹ペコにはダルバートとボイルポテトが一番

夜ご飯はお母さんが一人で作ってくれる。ロッジ選びの一つに「料理上手そうな肝っ玉母ちゃんがいるか」は結構重要。

今夜はダルバートとボイルポテト、100gチーズを注文。

ダルバート380ルピー
ボイルポテト200ルピー
チーズ150ルピー

とにかくお腹が空いているときは「ダルバート」一択!!!

なぜかというと、エンドレスにお代わり自由だから。お代わりくださいって言う前に、注がれることもあるくらい。

そして、おだやんオススメのボイルポテトもウマー!ただの塩茹でポテトなんだけど、これにお母さん特性のチリソースをつけて食べるとモリモリ食べられる。ってか、このボリューム!(笑)9個もあるよ。

おだやんは昔アイランドピークに挑戦したとき、このボイルポテトにハマって毎回食べていたそう。まさに思い出の味だね。

そして待ってました!

チーズ!!!

もう文句無しに激ウマ!最高!ワンダフル!!

満腹になったら、寝る時間。

山の夜は早いのです。よっこらせと外に出て、空を見上げると一面の星空が!

不意打ちの星空。これは感動!

ここには他にロッジがなくて、周りは真っ暗だからすごく綺麗。

寒い中、おだやんがゴソゴソ自撮りしてると思ったら、ヘッドライトで遊んでいた。

星空のもと、ヘッドライトで書いた私の名前「CHOKU」

さすがは山男、山に来た途端に喉風邪もどっかに行って元気一杯。良かった良かった。

さあ、明日は3日目。

明日はどんなトレッキングになるやら・・・。

使ったお金

【朝飯】チベタンブレッド2つ(320Rs)、ホットレモン(40Rs)、ブラックティ(30Rs)

【昼飯】ベジヌードルスープ2つ(340Rs)、ホットレモン(50Rs)、ブラックティ(50Rs)

【晩飯】ダルバート(380Rs)、ボイルポテト(200Rs)、チーズ(150Rs)

【宿代】ツイン1泊200Rs(宿名不明)

この日の日記

おだやん
ジュンベシまで7時間とオーナーに言われたが全然つかない。ウソつけ!「尾根尾根サギ」とちょくが言った。とにかく最初の3〜4時間の登りが辛すぎ。結局ゴヤム泊。でも犬、猫、チーズで結果オーライ。スティーブ&キャサリンはゆっくりトレック。夜は寒かった。

ちょく
ペースの遅さにショックを受ける。他2組のカップルが速すぎ・・・。これが足の長さの違いか。でも、宿は当たり!猫犬いいね。

 

続く!

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2 件のコメント

  • ケンジ より:

    残念だかこれがお前の嫁だてとこめっちゃ笑いました!
    星空やばいですねー。生で観たい!

    • backtothenature より:

      ケンジさん

      わー!笑ってもらえて光栄です!笑
      星空、素晴らしかったです。もれなく極寒ですが、最高でした!

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