愛犬リュウとガンジス川の聖なる儀式

昨日、泊まっている宿の庭でリーグ優勝したという大学ラグビーチームが明け方まで大合唱しながら祝勝会をやっていました。なぜ祝勝会がゲストハウスの庭なのか!うるさくて寝れない!なんて思いつつも、飲み会がある度に大学の講堂前や高田馬場駅前で夜中に校歌や応援歌を合唱して・・・という迷惑極まりない大学時代を思い出し、どこか憎めませんでした。ちなみにプチ自慢ですが、大学校歌と応援歌は両方ともカラオケに入っています。

おだやんです!

さて、リシケシュでヨガや瞑想、アーユルヴェーダ(この辺のことは後日ちょくが詳しく書きます)そしてベジタリアン料理と心も体もヒンドゥー教徒になりそうな体験を続けているおだやんとちょく。

この日は、リシケシュにあるもう一つの繁華街、ラムジュラ橋の周辺まで散歩に行きました!

愛犬・龍之介

この日も朝はお互いヨガや瞑想教室に行き、お茶をしに愛犬・龍之介がいるチャイ屋に向かう。

龍之介は、リシケシュに来た日に、宿の近くのチャイ屋で見つけた名もなき子犬。名前がまだないということで「龍之介(略称:リュウ)」と名付けて毎日朝晩2回会いに行っていました。

1週間以上通っていたし、龍之介と遊んでくれる人間は我々くらいしかいなかったから、チャイ屋に着くやいなや全力で駆け寄ってくる。もう可愛さが半端ない。

もちろんここに来る理由は龍之介に会うため。毎回1時間も居座るのが申し訳ないから、到着早々チャイ(1杯15円ほど)を頼む。

子犬って歯が生え変わってすぐは歯が痒いから、こうやって何かを噛んで痒さを紛らわせる習慣がある。

出会った1週間前はまだ歯が生え変わったばかりで、噛む力が弱かった龍之介。

でもだんだん噛む力が強くなっていき、龍之介が好きな噛みどころであるちょくの靴紐は今にもちぎれそうなくらい。

この、目に見えて成長していくリュウの様子を見守ることが何よりの楽しみだった。

カメラの紐が気になる龍之介。

「お?何だ?」

「何だその黒い紐!噛めるのか?!」

「気になる!」

「黒いの噛ませろ!」

「噛ませろ・・」

でも龍之介はまだ小さすぎて15センチの段差ですら降りられない。

「高くて降りられないぞ・・」

もう一挙一動が全て愛おしくて、動く度に夫婦そろって悶絶してた。

「もう行っちゃうのか・・もっと遊んでくれよ・・」

1時間以上リュウと遊ぶことが日課になっていた。だから毎回店を去る時はリュウが悲しそうな目になって辛かった。

去った後もしょっちゅう、「龍之介はちゃんとご飯食べられたかな?」「寒くないかな?」なんて夫婦で会話してたほどリュウが可愛くて仕方がなかった。

何よりも30歳無職ヒゲ面の俺が、パソコンに向かって子犬の画像にセリフ付けているのを想像してもらえれば、どれだけリュウを愛しているかが伝わるんじゃないでしょうか。

ラムジュラ橋へ

この日は、リシケシュでラクシュマンジュラ橋周辺に並んで、もう一つの繁華街ラムジュラ橋周辺に行ってみることに!

オートリキシャ(トゥクトゥク)を捕まえて交渉し、一人10ルピー(=17円)のローカル価格で行けることに。

スピード出し過ぎでかなり怖い。

しかも車内はぎゅうぎゅうで捕まってないと車外に振り落とされそうなほど。

軽自動車より小さいのに前だけでも3人乗ってるくらいぎゅうぎゅう。インドってやっぱりすごい。

5分ほどでラムジュラ橋まで続く商店街の入り口に到着。

入り口付近の屋台に人だかりが。何だろう。

いい匂いがする!覗いて見ると・・

サモサ屋!

サモサはインドの代表的なスナックで、豆やじゃがいもを茹で潰した具材にスパイスを混ぜて、皮に包んで揚げたもの。インドには、どんな街角でも絶対と言ってくらいたくさんのサモサ屋台が並んでいる。

油に入れると、ジュワ〜ッという美味しそうな音と一緒にスパイスのいい香りが鼻に飛び込んでくる。

他の揚げ物も一緒だけど、揚げたてかどうかで美味しさが格段に違う。この時は運よく揚げたてだったから迷わず食べてみることに!

「一つください!いくらですか?」

「10ルピーだよ」

無愛想だけど、それが逆に職人感を醸し出している。

スナックが15円程度ってやっぱりインドは安い。

これがめちゃくちゃ美味しかった。美味しすぎてもう一つ買ってしまった。

サモサは絶対、揚げたてに限る!

サモサを食べ終わると、待ってました!と言わんばかりにインド人の若者に声をかけられる。

「写真とってくれよ!」

このインドあるあるにも慣れてきた。それにしても毎回思うのは、自分からお願いした割にはみんな真顔なこと。笑顔よりもカッコ良さを重視してるのかね。

ちなみにこの3人が身につけているスカーフや帽子に共通するオレンジ色。これはインド人民党(与党)のテーマカラー。この時は選挙期間中だったため、党の支持者はオレンジの衣服を身に付けて街を歩いていた。

若者がちゃんと政治に向き合っている国って素晴らしいね。

サモサ屋を後にし、ラムジュラ橋まで続く商店街を歩く。

両脇には、ヨガやヒンドゥー教に関する本屋、CDショップ、ヨガ向けの服屋、サリー用の布屋などズラリ。でも時間が遅かったので閉まりかけていた。

しばらく歩くと、たくさんの人がガンジス川に出られる場所に歩いていくのが見えた。

降りてみると・・・

「Shatrughana Temple Ghat」というリシケシュでも有名なガートだった。

ガートというのは水辺に作られた階段状の場所のことで、炊事や洗濯場だけでなくヒンドゥー教徒の沐浴や葬礼の場として用いられる大切な場所。

特に川自体が神として崇められているガンジス川沿いにはガートが多く、中でもリシケシュをはじめ聖地のガートは神聖な場所とされている。

インドで一番有名なのはインド最大の聖地バラナシのガート群。昔、一度行ったことあるけど、言葉にならないほど宗教というのを肌で感じた。遺体を火葬している横で、宗教上の理由で火葬できない遺体をそのまま川に流していたり、はたまたその横で沐浴したり、食器を洗ったり、歯を磨いたり、子ども達が川遊びしていたり、人か動物かわからない骨が沈んでいたり・・・

ガンジス川は、人々が一つのものを崇拝するパワーみたいなものをひしひしと感じられる、世界でも数少ない場所だと思う。

横の方をみると、人混みの前方に火のついた何かを持って動き回る人たちが見えた。

儀式のように見える。

実はこれ、ガンガー・アールティと言われるガンジス川への祈りの儀式。ここでは夕方6時前から毎日行われているんだそう。

3人の男性が、マントラを唱えながら火のついたお鉢みたいな金属をぐるぐると振り回す。一糸乱れぬ動きが厳かな雰囲気を醸し出している。

そして今度は川に向かってマントラを唱える。

本当に神秘的。みんな静かにじっと3人を見つめていた。

そして別の炎を持って参拝者を回り、再びその炎を川に向けて回す。

今や、神聖な儀式もスマホで動画記録する時代。

一連の炎を使ったお祈りが終わると、3人は川に向かって何かをつぶやき、手に持った花びらを川に流した。

すると参拝客が一斉に立ち上がって川辺に向かった。

川の水を両手ですくって頭上に掲げ・・・

なんと川の水を口に含んで飲んだ。

これは、ガンジス川の水を飲むことで神様を体内に取り入れることができると信じられているため。

でもガンジス川にはもの凄い数の雑菌・細菌がいるので、外国人はあまり真似しないほう良いと思います。ここは上流だから比較的汚染は進んでいないけど、バラナシではガンジス川で沐浴した日本人のうちかなりの割合でA型肝炎になるそう。

最後は葉っぱに花とロウソクを乗せた灯篭を川に流して儀式は終わった。

日が暮れたガンジス川に浮かぶ灯篭が幻想的で綺麗だった。

リシケシュに行った際は是非とも行ってみてください。

儀式が行われるガートの場所

 

美味しいイスラエル料理屋へ

儀式を見終わったらすっかり暗くなっていた。

この日のお目当はラムジュラ橋の向こうにある、美味しいと噂のイスラエル料理屋。早く向かおうとするも、美味しそうな屋台たちが邪魔をする!

やめてくれ!間食はもうしないと決めたんだから!

やめてくれー!

やめ・・めっちゃ美味い。

この塩レモン揚げポテト(20Rs=34円)、めっちゃ美味い。

スパイシーで攻めてくるかと思ってたのに、塩レモンなんてインドらしくない味付けが斬新!

この食いしん坊は誰にも止められません。

「ふふふふ」

ふふふふじゃねーよ(笑)

ちなみにちょくの髪がツヤツヤしているのは、頭にオイルを垂らすアーユルヴェーダの施術・シロダーラをやったから。

・・・

さて、良い加減屋台の誘惑を振り払い、レストランへ向かう!

橋に近くにつれてお土産屋が賑わっていく。

そしてラムジュラ橋へ。

上流のラクシュマンジュラ橋と同じでインドの国旗カラー。

ラムジュラ橋の対岸は僧侶(サドゥ)たちの一大野宿スポットになってるから、この橋の周辺にはたくさんの僧侶がいた。

人気のオアシスカフェ

さて、お目当のイスラエル系レストラン「Oasis Cafe」に到着!

ちょっと分かりにくい場所にあるんだけど、人に聞けば教えてくれます。

分かりにくい場所にあるにも関わらず、割と混んでてびっくり。

メニューは洋風も中華風もあるけど、この店の人気はやっぱりイスラエルメニュー。

フムスとか、ファラフェル、シャクシューカがイスラエル(中東)料理。

とりあえず飲み物。

レモンソーダ(30Rs)とミントティー(20Rs)

注文したのはSabikhalfa(140Rs)という、ポテト、トマト、フムスがサンドされたもの。

手前にある白いペーストがフムス。フムスは、ひよこ豆、練りゴマ、にんにく、オリーブオイル、レモンなどを混ぜてペースト状にしたもの。

酸味と香り、旨味が絶妙にミックスされてこれだけでもワインに合いそう・・・あ、この街お酒禁止なんだったわ・・・・

!!!!

これはリシケシュで食べたものの中で、ガンガービーチカフェのブリトスと並んでトップレベルに美味しい!!!

まず中に入ってる豆とスパイスが良い仕事をしている!タコスとか、コブサラダとか、いろんな具材が小さく刻まれて出てくる料理が好きな人なら絶対好きだと思う。

そしてちょくが頼んだのはイスラエルの伝統料理シャクシューカ(160Rs)

シャクシューカは卵とトマトを野菜と一緒に焼いたもの。

これもサラダも全て美味しかった。でも何よりも美味しかったのが・・・

このフムス。バジルペーストとかタヒーニとか、ペーストが好きな我々夫婦にはどハマり!!こういうの日本で帰ったら作りたい。

ガンジス川で儀式を見て、美味しいスナックも食べて、最後はイスラエル料理で舌鼓!

やっぱりトリップアドバイザーの評価はバカにできませんね・・・というか最近、食レポ記事になりがちな気がしてなりません。

続く!

Oasis Cafeの場所

「Cafe Omkar」がある路地にあります。まずは路地入り口にある「Cafe Omkar」を目指しましょう。

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