アルゼンチンで3週間のワークアウェイ!(お出かけ編)

ちょくです!

南極ツアーまでの間、ワークアウェイという制度を使ってホームステイをすることにしたおだやんとちょく。

ワインの産地カファジャテでこれからゲストハウスを開業するご夫婦の元、内装工事のお手伝いをしたり、寝食を共にしたりと充実した3週間を過ごしています。本日は《仕事編》《生活編》に続き《お出かけ編》!

ワイナリーに行ったり、渓谷でピクニックしたり、なぜかフーリオの実家に一緒に帰省したり(笑)、盛りだくさんです!

(※中盤、このブログでは珍しくちょっと衝撃的な写真があります。小さいお子さんにはご配慮いただくようお願いします。)

休みの日はお出かけ

WORK AWAYは「ボランティアがホームステイ先のお手伝いをすることで、宿と食事を無料で提供してもらう」というマッチングサービス。

私たちは今回ボランティアとしてこのサイトに会員登録し、アルゼンチン・カファジャテにあるフーリオとフェルナンダ夫妻のお宅にホームステイしている。彼らはゲストハウス開業にむけて家作りしており内装工事を手伝ってほしいということだったので、私たちは3週間の滞在中に壁に塗装を塗ったり、風呂場の枠を作ったり、週5日、1日4~5時間働いている。

お休みというか丸一日自由な日には、ワイナリーを巡ったり、フーリオの実家に遊びに行ったり。南極ツアーの日程の都合でぽっかり空いた3週間をどう埋めるかってことで登録してみたWORK AWAYだったけど、思った以上に面白い体験が出来ているのは嬉しいな。今日は休日にどんなことをしていたか、というのをまとめて公開します!

休日の楽しみ!ワイナリー巡り

私たちがホームステイをしているアルゼンチンのカファジャテは実はワインの名産地。乾燥した気候がワイン用のブドウを育てるのに適しているんだそう。

もともと「どうせワークアウェイするなら仕事内容ももちろんだけど、休日も楽しめる場所が良いよね」と話し合ってワイナリーが近くにあるカファジャテでホームステイすることにしたから、休日のワイナリー巡りは至福のひと時。ステイ先の家は周りに何もない住宅地だったので、フーリオとフェルナンダが貸してくれた自転車に乗って近場のワイナリーへ。

がしかし、自転車を借りたは良いものの・・

「ひいー!前の車輪、パンクしてるじゃん!」

「あ、俺もだわ。」

「ぎゃ!後ろの車輪もパンクや!!」

「あ、俺もだわ。」

カファジャテは砂漠地帯のようにカラッカラに乾燥しているせいか、木くずやジャリで借りた自転車のタイヤがまさかの全滅。

大学生時代に日本一周をしたおだやんは自転車修理のプロ。

というわけで、タイヤ4つをすべて修理。

おだやんは大学生時代、真冬の2月に自転車で日本一周をしていて自転車修理は朝飯前。ちなみにちょくの2個下の弟も大学生時代に自転車で日本一周しているんだけど「自転車で日本一周」ってそんなに流行っているのでしょうか。私の周りだけ?

「みんなやってるし、私も近々自転車で日本一周した方が良いのだろうか」

そんなことをもんもんと考えながら、いざ、ワイナリー。

景色が美しいカファジャテ。ワイナリーへの道中も絶景!

3週間の間に何件か回ったんだけど、まず一件目はここ。

Bodega Nanniというワイナリー。スペイン語でワインショップは「Bodega」というので、大体南米のワイン屋さんやワイナリーはBodegaがつく。

気になるテイスティングはなんと破格の50ペソ(約145円)!!!

4種類テイスティングして一人145円って・・・!

そりゃテイスティングだから並々一杯ではないし、そのあと気に入ったものを買ってもらえれば採算は合うんだろうけどさ。145円ってすごい。

南アフリカでは食とワインの「ペアリング」がメインだったけど、カファジャテではスタンダードなテイスティング。数種類のワインを持ってきてくれて、試していく。

銀色のバケツはワイン捨て。

「え、捨てちゃうの?勿体ない!」と思っちゃうんだけど、ワインのテイスティングの目的は飲みまくるのではなく数種類を味わって違いを体感すること。たくさん飲んで酔っちゃったら味覚も麻痺して意味がなくなっちゃうので、自分の体調と相談しながら大胆に捨てる勇気も大事。

4種類楽しんだあとは、最後の一杯を飲み切らずにテラスでゆったり。

やっぱりワインは美味しいなあ。テラスで飲むと美味しさ倍増!

こんな感じで3週間の間に数件のワイナリーを訪問し、そこで気に入ったワインを買って帰って部屋でチビチビとワインパーティー。

オープナーがなくてペンチでどうにか開けようとするおだやん。

そんなに大量に飲むわけではなく、美味しいワインをちょこちょこ飲みながら過ごした3週間は楽しかったな。

 

また、とある日はフーリオとフェルナンダおすすめの遠方のワイナリーへも行ったりした。

フーリオとフェルナンダ夫妻とはお互い良い意味で干渉せず休日は各々自由に過ごしていたから、距離感がとてもよかった。そんな中、「車がないといけないおススメのワイナリーがあるから一緒に行こう」と私たちを連れてきてくれたのがここ。

私が一人の時間が欲しいタイプなので、『基本的には別々だけど、たまにこうやって一緒にどこかに言ったりして交流する』間柄はすごくちょうど良かったな。

テイスティングは一人100ペソ(約291円)。

街中の2倍の値段だけど、それでも安い。

そしてこちらがワインボトルのプライスリスト。

ほぼすべてのワインが1000円未満・・・!ミラクル!!!

一番高い1550ペソのワインでも日本円で4500円だから驚き。どんだけ安いのー!

テイスティングを注文したら、外のテラス席へ。

スタッフのお姉さんが一本ずつ丁寧に説明をしてくれる。

こんな素敵な景色をに見ながらのワイン三昧。最高か。

ここに連れてきてくれたフーリオとフェルナンダには感謝!

やっぱりみんなで飲むワインは美味しいね。

旦那さんの実家・トゥクマンへ

とある日、フェルナンダから突然お誘いが。

「来週アルゼンチンの母の日があるの。そこでフーリオの実家に行くんだけど、良ければ二人も一緒にいかない?一緒に母の日をお祝いしましょ!」

まさかのフーリオの実家へのご招待。しかも二泊三日の小旅行!(笑)

素直にうれしいんだけど色々と不安も出てきた。母の日のお祝いに、見ず知らずの日本人(しかも2人)も一緒に行って大丈夫なのだろうか。私が実家の母に「来週の帰省、アルゼンチン人の友達2人も一緒に帰るね!うちに泊まるからよろしく!」って言ったら相当困惑すると思うんだけど、フーリオのお母さんは大丈夫かな?

念のため「ぜひ行きたいけど迷惑じゃない?」って聞いてみると「なーに言ってるの!大歓迎よ!せっかく日本からアルゼンチンに来たんだから、いろんなところに行きましょう!」とあたたかい返事が。こういうおおらかでポジティブな感じって国民性なのかな。せっかくなのでお言葉に甘えて一緒に行かせてもらうことに!

出発の朝、フェルナンダの運転で実家のあるトュクマン(Tucuman)を目指す。

カファジャテからトュクマンまでは車で2~3時間ほど。休憩を挟みながらのんびり進んでいく。

途中お昼休憩をとった食堂にいた、アルパカ。

結構でかい。

道中、あまりにキレイでパシャリ!

ホームステイ先のフーリオとフェルナンダはいっつもラブラブ。

途中立ち寄ったお土産屋さんの看板娘。

途中、お土産も購入。

トュクマンはフルーツや野菜がおいしくて有名らしく、この時期はイチゴが旬ということでいたるところにイチゴを売る出店があった。

イチゴは4キロ100ペソ(約290円)という破格!やっすい!!

フェルナンダはとくにイチゴが大好物らしく、イチゴの出店が出始めたあたりから「フルティージャ!フルティージャ!」と大興奮。「イチゴはスペイン語でfrutillaというのよ」って教えてくれて、それから三人で「フルティージャ!フルティージャ!」と連呼しながらお買い物。

それにしても、イチゴが4キロ290円って安い!

フーリオの実家で家族団らん

イチゴを片手に実家に到着。

手前のオレンジ色の洋服を着ているのがお母さん!

近所のお友達親子とフーリオの弟さんもいて、午後のティータイムをしていたみたい。ドキドキしながらご挨拶すると、南米恒例のほっぺにちゅっちゅとハグをしてくれて、快く迎えてくれた。

一緒におやつを食べて、マテ茶の回し飲みにも参加して、正真正銘リアルホームステイ(笑)

まさかアルゼンチンのごく普通のお宅にヒョコっとお邪魔する日がくるなんて。人生何があるか分からないなあ。

翌日の母の日は、家族みんなでパリ―ジャでお祝い。

ワイナリーで美味しいと思ったワインをこの日のお土産用に買っていったんだけど、お母さんも喜んでくれて良かった!

みんなで作った出来立てのパリ―ジャと美味しいワイン。それを家族で囲んで食べるってすごく幸せ。そんな大事な日に「一緒にどう?」って誘ってくれたフーリオとフェルナンダ、そして迎え入れてくれたお母さんの懐の広さにただただ感動。

フューリオの知られざる顔とまさかのパーティ

パリ―ジャを食べてお腹いっぱいになったら、お庭でゆっくりティータイム。

なんなんだ、この最高にゆったりした時間の使い方は・・・。

日本と南米って一分間の秒数違うんじゃないの?ってぐらい時間の感覚がとってもゆっくり。こんなにゆったりのんびり生きていくのも大事だよなあ。

お腹もいっぱいでぽけーっとしていたら、フーリオから一言。

「ちょく、シバリって知っているか?」

「シバリ?いや知らないよ。」

「え、日本人なのに知らないのか?日本の文化なのに!」

「え、ご、ごめん。でもシバリ・・?ごめん全然分からない・・」

「日本人ならみんな知っていると思ったのに!日本人のシバリアーティストに憧れて僕はシバリを始めたんだ。それでね、実は今夜パーティーがあって僕がパフォーマンスを披露するんだ。ぜひ一緒にいかないかい?」

「ふむふむ。よくわからないけど、パーティーでパフォーマンスするんだね!そりゃもちろん見に行くよ!」

「やった!日本人に見てもらえるなんて夢みたいだ。タカにはぜひその良いカメラで僕のパフォーマンスを撮ってほしい!」

「オッケーオッケー。楽しみにしてるよ!」

日本のアーティストに感化されて日本の文化である「シバリ」というものをやっているというフーリオ。そして今夜参加するパーティーで披露するらしい。

なんだかよく分からないけど日本の文化に惚れ込んでくれていることは確かだし、それは日々の生活の中でも感じられる(焼きそばを自ら作る等)から、断る理由もない。むしろ日本人として喜んで見届けようではないか!

あ、そういえばフェルナンダはお医者さんって言っていたけど、フーリオはアーティストってだけで何をしているか詳しく知らなかった。フーリオのアーティスティックな一面が見れるなんて楽しみかも。

出発は夜21時。

結構遅い時間なんだなーと思っていたら「大丈夫?やめるなら今からでも間に合うわよ?」と心配そうにフェルナンダに言われた。でもせっかく誘ってくれたし、日本の文化をあんなに嬉しそうに話されたら断るわけにもいかない。「大丈夫だよ、せっかくだし行ってくるよ」と伝えて出発。

 

会場について仰天。

怪しすぎでしょ。

もうなんか、絶対に犯罪のにおいしかしない空間。映画だったら間違いなくここで事件が起きるやつ。

だって、見て。

これ、絶対怪しい粉の受け渡し中だって。

私笑顔で座ってるけどもう気が気じゃない。心の中では「今警察がバンって扉を開けて入ってきたら絶対逮捕されるやん」って冷や汗だらだら。もう舞台セット顔負けですよ。映画の撮影ですかって感じですよ。

あまりにダークな雰囲気すぎて、逆に冷静になって「今塩の入ったジップロックをサッとだしてペロッて舐めたら超悪いやつっぽい写真が撮れるな・・・」とか考えてしまう始末。実際私のカバンの中には塩と胡椒が入ったコンタクトレンズのケースが入っているから(外食でも味を変えられるように常備してる)、警察来たら没収されそう。

でも、心配していた怪しい粉は出てこず。

上の写真はフーリオの友達が「俺が持ってきたこのチーズのお土産、これめっちゃ美味しいから食べてみ!」って言っているところです。こんなに怪しい雰囲気なのにぜんぜん怪しいものが出てこない不思議。むしろ「君もこれ食べてみて!美味しくない?」って・・・おちゃめか。

最初はドキドキヒヤヒヤだったけど、しばらくして人が集まってくると思ったよりも和やかに。

場所が悪そうな雰囲気なだけで、来ている人たちは良い人ばかり。みんな揃ったらパンチョス(南米版ホットドッグ)をみんなでむしゃむしゃ。美味しい。

最初は「ヤバそうな場所に来ちゃった・・・フェルナンダの忠告に従って、おとなしく家にいればよかった・・・」と思ったけど、実際にやってることはお酒飲んで、パンチョス食べて、チーズ食べてるだけ。なんだなんだ、すこぶる平和じゃないか。

会場ではバンドの演奏も鳴り響いていて、結構大きな声を出さないと会話が出来ないぐらい。

たまにシャウト系のすごいバンドもいた。人生で初めてシャウト系のライブを見たからビックリ。あれ、やる側だったら相当ストレス発散になるよね。

全部で10組ぐらいいたんじゃないかな。時計を見ると深夜4時。

遅くとも2時には終わると勝手に思っていたから辛い・・・。ただでさえおだやんとちょくはあまり夜更かしをしないタイプなので眠い・・・。

「ところでフーリオの出番はいつなの?」

「いや、聞いてない。そもそもシバリって何なの?」

「知らないよ。というか、もう限界だよ・・・」

「私も限界だわ。そういえばフーリオ見当たらないけど、どこ行ったんだろう」

バンドの音楽はクライマックスらしく最高潮。寝不足の頭にガンガン鳴り響く音楽が辛い。でもクライマックスってことはそろそろお開きなのでは・・・

と、思った。

そのとき!!!

「え、フーリオ!」

なぜか縄を持ったフーリオ登場!!!!

そして横にはなぜかランジェリー姿の女性!あれ、あの人さっき私にチーズとクラッカーくれた優しいお姉さんじゃないか!さっきまで洋服きてたのにどうしたの?!

女性は嫌がるような素振りをするんだけど、それをフーリオが乱暴に抑えて縄で縛っていく。

ん?

縛っていく・・・?

はっ!!!!!!

シバリって、「縛り」ってことか!!!!

ここで一気にピーンときて納得。シバリパフォーマンスってこのことだったのか!

どうやらこれがこのパーティー最後のメインイベントらしく、会場は大盛り上がり。「シバーリー!」ってみんな知っていて妙に感心。地球の裏側でこんなことが流行っているとは知らなんだ(一部の人間だけだろうけど)。

いつもはパジャマ姿でおっとり優しいフーリオ。

いつもとは違う表情。これぞ裏の顔ってやつですね。

パフォーマンスにはびっくりしたけど「シバリってそういうこと!」っていうのと「シバリの認知度」に妙に感心してしまい、パフォーマンス中は意外と冷静に鑑賞。周りの人も芸術として見ていて終わったあとは盛大な拍手で幕開け。

帰宅後、フェルナンダにどうだった?と聞かれたので「いや、なんかすごかったよ。そして朝までコースとは思わなかったよ。」と言ったら「だから大丈夫?って聞いたのに~!アルゼンチンのパーティーは絶対朝までなのよ。私は徹夜できないから行けないの」とのこと。

いや、アルゼンチンのパーティーが絶対に朝までコースなの知らなかったし、まさかフーリオが縄もって女性を縛るとは思わなかったし・・・っていうか眠い・・・。

いろんなことが衝撃だったけど、でもこれもホームステイをしなかったら絶対に知らなったこと。やっぱり現地に溶け込んで体験してみるって、面白いなあ。疲れちゃったからもうパーティにはいかないけどね。

爽やかで優雅な休日

衝撃的な帰省後、またカファジャテに戻り変わりない日常。

そして最後の休日はフーリオとフェルナンダが素敵な場所に連れて行ってくれるということでピクニックへ。

ダークなパーティーから一転、めちゃくちゃ爽やかなピクニック。テーブルやイス、そしてランチを持って渓谷に向かって進んでいく。

フーリオとハイポーズ!

渓谷のふもとまで来たらテーブルを広げてセッティングをして乾杯!

日差しは強いけど渓谷のそばはひんやりしていて気持ちいい。木陰がちょうどよくって最高!

なんて贅沢な休日。こんな素敵な休日も、二人のもとでホームステイをしなければ知らなった休日。

フーリオとフェルナンダからは幸せな時間の使い方を学んだような気がする。この3週間を過ごしてみて正直に言うと、時間にルーズな部分があったり、ごはんを食べる時間に身体がついていかなかったり、ちょっと普段と勝手が違いすぎてイライラしてしまうときがあった。

でも二人の時間の使い方はゆったりしていて、やりたいことをやっていて、素直で、とても充実しているように見えた。そういう感覚ってお金で買えるものではないし、本などで読んで頭で分かっても体感してみないと本質的な部分は分からない。

2人のそばで3週間暮らして見えてきた『幸せな時間の使い方』を素直に「いいな」と思えたこと、そして「おだやんと一緒に共有できたこと」が今回とっても良かったなと思う。南極までの間にホームステイでもするか!って軽いノリでここに来たけど、やって良かったな!

・・・

さて、ここでワークアウェイ編おわり!

次からはいよいよカファジャテを離れて南極へ・・・!

 

続く!

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