ちょくです!
この日はケニアからタンザニアへ、バスで国境越え!
しかしビザが印刷機の故障でなかなか発行されなかったり、アルーシャの街で男に追いかけられたりと、てんやわんやの一日。
ああー踏んだり蹴ったりー!
ナイロビの早朝は危険がいっぱい
2017年5月4日
とうとう今日はケニアを出国する日。次なる目的地はタンザニアだ。
バスのチケットは前日に買っておいた。お値段はひとり1100シリング(=1177円)。
さて、私たちが乗るバスは朝6時発。
宿のスタッフにそう伝えると「その時間はまだ暗いから危険。とにかくギリギリに宿を出なさい」と言われた。なんだよそれ・・怖すぎじゃん。
バス乗り場までは歩いて5分。スタッフの言う通り、宿を5:40過ぎに出たけどやっぱりまだ薄暗い。
日中と違い人通りはまばら。パーカーのフードを深く被った兄ちゃんとすれ違う瞬間はなんかヒヤヒヤした。もっと顔をはっきり見せなさい!怖いでしょ!もう!!!
そして日中は沢山人がいるから気づかなかったけど、歩道の隅にはホームレスもいる。それにこの時間帯はバスのクラクションや売り子の声がないから、シーンと静まり返っていてそれが逆に不気味。
おだやんと2人だから良かったけど1人だったら絶対歩けない。怖すぎいいい!
人生で一番の高速早歩きを披露しながらバス乗り場へ行くと、そこだけ電気がついていて人がいた。
乗り込むのはこんなバス。
荷物を預けて早々に乗り込む。いやー、ヒヤッとした!でも危険な目に合わずバスに乗れて良かった良かった。とりあえず第一難関はクリア。
ここからはバスでタンザニアへGO!
さらばケニア!出国じゃ!
バスは座席も広く快適。冷房が効いていて少し肌寒いけど、ワタムからナイロビに戻る時に乗った激暑バスに比べたら断然マシ。あれは本当に地獄だったなあ。(暑くて地獄だったバス移動記事はこちら)
しかもUSBがさせるコンセントもあって、充電も可能!
このバスのクオリティで1100シリング(=1177円)は安いと思う。
出発から2時間半後に国境に到着。まずはケニアの出国ゲート。
他の国と違うのは、ここではイエローカードのチェックがあること。イエローカードとは黄熱病の予防接種を受けた証明。持っていない人はここでプスッと注射できるみたい。保健室みたいなところに白衣を着た人がいて、何人かがそこで受けていた。なんてお手軽なんだ・・。
ここでは出国自体はスムーズに進んだものの、両替でめちゃくちゃ時間がかかってしまった。
両替レートは良いんだけど、なにしろ両替してくれるおばちゃんがトロい。トロすぎる。こっちはバスを待たせてるからさっさと両替したいのになぜか机の上の荷物を整理整頓し始めて「おいっ」ってなった。これがアフリカ。慣れていかないとな。
何はともあれ、出国・両替完了!
と思って外に出たらちょうどバスが私たちを置いて出発してしまった・・・
え?そんなのアリ??
一瞬焦ったんだけど、乗務員のお兄さんが待っていてくれた。
「大丈夫。バスはバスで検査があるんだ。君たちは徒歩で国境を越えてタンザニア側のイミグレを済ませておくれ。」
ホント、びっくりさせないでよ!!
歩いてケニアとタンザニアの国境を越えた。これで第二の関門クリア〜。
タンザニア入国!プチトラブル付きの国境越え
タンザニアサイドにつくと、まずは「Public Health」というカウンターでイエローカードを提示する。
そのあとVISAカウンターでビザの発行。3ヶ月ビザは50ドル。ナイロビのATMでドルをおろしていたので問題なくお支払い。
がしかし!
私の順番で何やらトラブル発生。
どうやらプリンターが壊れたらしく、ビザが印刷出来ないらしい。さっきから「あと1分、あと1分待ってくれ」と言われ続けて15分も待った。
私が最後の1人だったからバスのドライバーが「どうしたどうした、早く乗れ〜」と様子を見に来た。
かくかくしかじかと説明すると「ひゃふー!これだからアフリカは!ってやつだよなぁ〜ハハハ!」と笑われた。
そこからはドライバーとおしゃべり。
「日本はこんなことないだろ?機械の故障も朝飯前って感じっぽいよなー」
「うーん、でも私は機械苦手だよ〜」
「うそつけよー!世界のトヨタが何を言うんだ!日本人は機械が得意なはず!ってかまだ故障治らないのか?!どんだけ待たせるんだよー。これがアフリカンタイムだぜ。アフリカは1分が10分なんだよ、知ってるか?」
「うん、アフリカンタイム、何度か経験したよー」
「おお!もう立派なアフリカンだな!もうビザいらないんじゃない?ハハハ!」
「え、それは困るよ(笑)」
とても陽気なドライバー。この人めちゃくちゃ面白い!
ドライバーとの会話は続く。
「俺さー、アルーシャからダルエスサラームまで運転するんだけどー、10時間もあるんだよ!マジで疲れるー萎えるー」
「そりゃ、疲れるねえ」
「だろー?変わってよー」
「私はアルーシャで降りるよ、ごめんね」
「なぬー!」
もう面白すぎる。このドライバーのおかげで、待ち時間をソワソワ過ごさずに済んだので感謝。その後もプリンターは直らず、責任者が出てきて言った一言、
「印刷出来ないから手書きになる。」
おおお。まさかの手書きビザ・・・。
「顔写真の入ったビザが発行出来ず申し訳ない・・。でも、手書きでも問題ないから。」
顔写真入りのビザが発行できないことをとても残念そうに謝られたんだけど、いやいやいや、問題はそこじゃない!(笑)顔写真は別に良いよ!とにかく早くしてくれ!!!
そう思っていると、職員が口を挟んで来た。
「も、もう1分待ってくれ!」
責任者が手書きになるって言っているのに、やっぱり諦めきれないのか職員が予備のプリンターを引っ張り出してプリンター交換をし始めた。ひぃーお願いだから、手書きで良いから早くしてー!こう言うのは諦めが肝心だから!!バス待たせてるから!!!
それでも頑張る職員。前のめりになりながらパソコンとにらめっこし・・・
ついに印刷に成功!
ニッコニコしながらガッツポーズされたけど、そんなの良いから早く!(笑)
そしてやっとゲットしたビザ。レアだから手書きでも良かったのにーと少し思いつつも、無事ゲットできて良かった。バスをかなり待たせてしまい申し訳ない。まあ私が悪いわけではないんだけどさ。ああ、長かった。
とにかくパスポートを握りしめてバスに戻る。
恐る恐る乗り込むと誰もイラついた様子はない。何事もなかったかのように「おかえり〜」って感じで穏やか。
みんな時間に対して厳しくないのはアフリカンタイムに慣れているからかな。日本は少しの遅れでもイライラする人いるからね。何はともあれ、良かった!
タンザニアの都市アルーシャでストーカー被害に遭う
ビザでもたついた後は特に問題もなくあるーシャに到着。
ドライバーがお別れの合図にクラクションをプオンプオン!と鳴らして目配せをしてくれた。なんて良い人なんだ。
ビザ発行を一緒に待ってくれてありがとう!
とても満ち足りた気持ちでアルーシャでバスを降りたら、
とりあえずジュースブレイク。
お疲れ様〜って乾杯して一息つく。
新しい国は通貨が違ったり、雰囲気がまだ分からなかったりするので、私たちは新しい国に入国したらこうやってお茶をして一呼吸おくようにしている。こうすると周りが見えてとっても落ち着く。焦ったりすると盗難や事故の原因になるからこれも一つの防犯・事故対策。
一息ついたら宿へ向かう。
宿はすでに調べてあって場所も把握済み。徒歩で行ける距離なので、あとは地図通りに進むだけなんだけど・・・なんだけど・・・声をかけてくる人がいてなかなか前に進めない。
「宿を紹介するよ〜(ニコニコ)」
「マイフレンド!今日は天気が良いね(キラキラ)」
「サファリに興味はないかな?(キリッ)」
あーもー客引きがーーー!
彼らはコミッション(紹介料)をもらうことが目的で、私たちみたいな外国人旅行者を見かけると近寄ってくる。
でもアルーシャの客引きは何かちょっと今までと雰囲気が違う。
今までなら「チャイナアアア!!」「カンフー!」「ホニャホニャー!」と、どちらかと言うとバカにしてくる要素があったけど、この町ではそう言う感じがない。むしろなんか営業スマイル全開でニターって笑いながらご機嫌を取ってくる。バカにされるとムカムカするけど、これはこれで気持ち悪い。
どうにかほとんどの客引きを追い払った。
でも一人だけ諦めが悪くずっとついてくる男がいる。
ムムム・・・諦めの悪い男め。
こっちが嫌がっているのは雰囲気で伝わっているはずなのに、ずっとニコニコ笑顔な男。私たちが早歩きすると早歩きでついて来て、私たちが立ち止まると近くで止まる。無視をしてもずーっとニコニコ笑顔で話しかけてくる。今日は良い天気だね。どこから来たの?僕はこの街が大好きで・・・営業トークが止まらない。
ここまでされると気色が悪い。
ここはハッキリと言おう。ノーと言える日本人になるんだ!
「ごめんなさい。申し訳ないけど、今忙しいのであなたとはお話しできません。二人にしてくれませんか?」
「アルーシャは好きかい?この前はどこにいたの?」
あれれ、全然話が噛み合わない。
「そうじゃなくて。えーっと、今あなたと話す時間はないので、私たちのことはほっておいてください。」
「僕はこの街が大好きさ。サファリも最高に楽しいんだよ。」
なぜー。ノーって言っとるやんけ。
私がこんなに眉間にしわを寄せて明らかに負のオーラを出しているのに、全く動じずニコニコ笑顔を絶やさない男。私の負のオーラが跳ね除けられている・・・。オーラが弱いのか?もしくはもっと眉間のしわを寄せるべき?
とにかく、もっとガツンと言わないとダメだ。
思い切って、大きな声で言った。
「今そんな話はしていなくて!私はあなたのことが嫌いなので、私たちに構わないでください!!」
ああ・・・言ってしまった。
人生で初めて、面と向かって人に「あなたのことが嫌い」とハッキリ言ってしまった。言ってしまった後、なんだかとても悲しい気持ちになった。旅行させてもらっている身だから現地の人にこんなこと言いたくないのに。
さすがに言わなきゃよかった。自己嫌悪。
でもこれだけハッキリ言えばさすがに立ち去ってくれるだろう。うむ。そうしてくれたまえ。もうこれ以上私をこんな悲しい気持ちにさせn・・・
「うん、わかった。でも僕は勝手に話し続ける気にしなくて良いからね」
「え・・・?」
ニコニコ笑顔でこんなことを言われて、この時本気で背筋が凍った。
怖い。この人、怖い!!!
もうこの男は何を言っても無駄だ。どんなに意地悪なことを言っても、そんなの全然気にしてない。彼はコミッションをもらうことだけしか考えていない!!!
おだやんと日本語で相談した結果、最終手段をとることにした。
それは・・・
走って逃げる!!!
もうこれしかない!!
まずは競歩の金メダリストもビックリの高速早歩きで人混みの中を通り抜け、泊まるはずだった宿を通り過ぎ(嗚呼・・)、ワザと細い路地に入って、小走りでその先を曲がったところで、
全力ダッシュ!!!!
全速力でアルーシャの街を走る走る走る!!!
オリャアアアア!!!
曲がり角を曲がる前にチラッと後ろを見たら、なんと・・・
男が追いかけてきてる〜!!
こっわ!!こっわ!!!
何このレース!!鳥肌が止まらない!!
とにかく路地をぐるぐるクネクネ走りまくって、男を撒いて、宿の近くまで戻って来た。
「ゼーハーゼーハー」
「あー来た。まだ後ろついて来てる。」
「うそ・・もう怖い(半泣き)」
でも私の体力は限界。これ以上追いかけっこをしても手ぶらの彼とバックパック背負ってる私たちじゃ結果は見えているので作戦を変更することに。
お昼ご飯を食べて撒く。
ちょうどお昼時だったので、アルーシャで日本人がよく行くという中華料理屋「上海飯店」に入って時間を潰し彼が諦めるのを待つことにした。
ここなら男は入ってこない。さすがに諦めて他の獲物を探しに行くだろう。
ここのメニューは思ったよりも高くて、チャーハン1つをシェア。
お、美味しくない・・。全然美味しくない。しかも冷めてるし。おだやんのチャーハンの方が100倍美味しい。
ああもう、男には追い回されるし、チャーハンは美味しくないし、色々とうまくいかない。バックパックを背負って走ったおかげで身体は痛いし、追いかけられて精神的にも疲れている。
お母さん、辛いです。
まだタンザニアに着いたばっかりなのに、印象悪すぎ!!
ノロノロとチャーハンを食べてチラッと外に出て周りを見渡したら・・・道路の向こう側に・・・
あの男がまだいる・・・
ストーカーってこんなに怖いものなんだね。本当に鳥肌が止まらない。
もうコミッションどうこうよりも、彼に泊まっている宿を知られたくない。毎日宿の前で待ち伏せとかされたら死ぬほど怖い。ホラー。
このあと、二人で二手に別れながらどうにか宿までたどりつくことに成功した。
あまりに怖くて後ろを振り向けず、その後男がどうなったかは分からない。あれから一度も合わなかったから、宿は知られてないっぽい。
あああ・・・怖かった・・・・。
今まで強盗とかばっかり気にしてたけど、ストーカーはノーマークだった。本当に怖かった。本当に。
アルーシャバックパッカーズに宿泊
綺麗なレセプションと、疲れ果ててるちょく。
こちらが料金表。
姉妹ホステルでアルーシャだけでなくキリマンジャロのあるモシにもあるみたい。値段はだいたい一緒だけど、ドミトリーの金額はアルーシャの方が高い。ドル表記だけどタンザニアシリングでも支払い可。朝ごはん込み。
これはドミトリー部屋。まさかの三段ベッド。
ドミが9ドル、ダブルが18ドルで同じ料金なので私たちはダブルに泊まることにした。
ベッドしかない狭い部屋だけどおしゃれで清潔。
シャワーとトイレは共同。
二階はレストラン。朝ごはんもここ。
もう今日は疲労困ぱいで精神的に外にも出たくなかったのでこのレストランで食べることにした。
チキンサンドイッチとボロネーゼで夜ごはん。
そこそこの味!ボロネーゼはちょっとお肉が臭かったけど、そこまで気にならない程度。
はあー今日は本当に疲れたなあ。
・・・
お次はいよいよサファリツアーの申し込みへ!
続く!
アルーシャバックパッカーズの場所
しほさん
ストーカーは初体験だったので、本当に恐怖でした…が、笑ってもらえて嬉しいです!笑
あのあとエスカレートしなくて本当に良かったです。例えば部屋までくるとか…(怖すぎる)
しほさんのブログ、めちゃくちゃ楽しくて読んでます!西アフリカを旅したしほさん、本当にリスペクトです!
ちょくより
ストーカー!!
大変だったのすごく伝わるんですが、失礼ながらめっちゃ笑いましたw いやーこれは二人でも怖いですね(^_^;) 何事もなくて良かったです。
しほさんへ
タンザニア、客引き本当にしつこかったです…
そういえは最近南米に来てアフリカほど刺激がなくなり、アフリカを懐かしんでます。笑
特にちょくはしほさんをリスペクトしてて「西アフリカを女1人で南下した旅女先輩以外は旅人を名乗るな!」なんて言っていて弟子入りする気満々です。笑
止めてください。笑
お元気で〜!
〜おだやんより〜