世界一荒れるドレイク海峡を横断!南極が目の前に!

おだやんです!

南極上陸クルーズを7回に分けてお送りする、おだやんとちょくの南極上陸編!ブエノスアイレスからウシュアイアへとやってきた1回目に引き続き、2回目はドレイク海峡横断編!乗船から南極が見えるまでの2日間の内容を一気にお伝えします!

ついに南極大陸が目の前に!!

いざ乗船!

ブエノスアイレスから飛行機で南米最南端の街へやってきた!

ウシュアイアでは乗船まで3時間ほど自由時間があったのでランチでも食べに街をぶらぶらすることに。でも頭の中は南極へのことばかりでお土産屋とか食べ物とか全然目に入ってこない!とりあえず船内で食べるおやつのチョコとかチーズを買った。

そして昼過ぎ、いよいよ乗船の時間に!子どもの頃初めてフェリーとか飛行機に乗った時と同じでめっちゃドキドキする・・・

今回参加するのはアメリカの「Quark Expeditions」というクルーズ会社のクルーズで、船もその会社所有のもの(QuarkExpeditions公式HP)。なんか南米から出発するからクルーズ船は全部アルゼンチンとかチリの船だとばかり勘違いしてた・・・

こちらが今回のクルーズ船、オーシャンエンデバー号!

Quark ExpeditionsHPより

全長137m、一般入場できる部分は6階建て!北半球が夏の時は北極クルーズ、南半球が夏の時は南極クルーズをしている船だそうです。なんて優雅なんだ・・・・もういっそのこと船になりたいよ。

さて!いよいよ階段を上がって船の中へ!

日本のフェリーにしか乗ったことがないから豪華客船なんて全然イメージできない!俄然テンションが上がってきた〜!!!!

予想以上に豪華な船の中

船の中に入ると・・

ホテルみたいにフロントがある

船の読書ラウンジ

すげぇえええ!!!

共用スペースにこんなにふわっふわなソファだと?!名門大洋フェリー(名古屋と門司港を結んでます)にはこんなのないぞ!!

南極の本や野生生物についての本・写真集・図鑑がたくさん

図書スペースも!!もはや普通にホテルじゃん!みんなで雑魚寝する系のフェリーしか知らないから超興奮!!

受付して客室の鍵をもらって部屋へ・・・

さて部屋はいったいどんな感じなんだろう・・・船が豪華とはいえ、二人が今回泊まるのは船の中でも一番安い部屋。きっと高校生が研修旅行で泊まる青年自然の家みたいに硬い二段ベッドにペラッペラの薄い布団が敷いてあるだけなんだろうなぁ。

なんて思いながら部屋に行くと・・・・

すごい!!少し小さいけどちゃんとしたベッド!しかもバスローブまでセットされてる!

さらに部屋の中にバストイレ付き!

テレビも冷蔵庫も!一番安い部屋でもこのクオリティとはさすが豪華客船!アジアやアフリカで泊まってきた陸上のゲストハウスよりも快適

他にどんな部屋があるかというとこんな感じ(写真はQuarkExpeditionsHPより)

部屋以外のサービスはみんな同じなのでクルーズ金額の違いは部屋の違いになっている。Porthholeという丸い小さい窓でベッドも小さければ部屋は安くて大きな窓とベッドになると高くなる。一番安い部屋でツアー金額は100万円くらいからで一番高い部屋は300万円超えるそう。ヒョエ〜!

「ねえ、船内の探検にいこうよ」

「そうだ!船内のサービスを使い倒して55万円の元を取るんだ!」

「恥ずかしいからそのバックパッカー的発想やめて

メインデッキに上がると・・・

開放的!

デッキからはウシュアイアの街が一望できた!ちょっと肌寒いけど、初夏の風が気持ちいい。

デッキでは出発まで自由におやつとコーヒーなんかを食べて良いそうだった。なんだこの出だしから至れり尽くせり感は!わたくし名門大洋フェリーくらいしか知りませんから感動です。

「おだやんさっきランチ食べたばかりだけど、そんなに食べれるの?」

「だって食べないと損な気がして」

「お前は小学生か」

デッキの上を見ると、このツアーで使うゴムボートの他にアクティビティ用のカヤックやパドリングボードなんかが収容してある。

実はこのクルーズでは500ドル払えば南極でスキー、カヤック、キャンプなどのアクティビティが体験できるらしい!高い・・・完全に来る場所間違えてます。

天気も、開放的なデッキからの眺めも、そこで飲むコーヒーも全てが最高だ!

しばらくするとアナウンスでメインホールに集合がかかった。

これからクルーズのオリエンテーションが始まるそう。ホールには南極クルーズのお客さん達が全員集合した。

もっと富裕層だらけでトランプ大統領みたいなおじさんが200人くらいいるのをイメージしてたけど、案外若者もいてちょっと安心した。どちらかというとみんな小金持ちって感じ。

船には客室や運航など船のサービスを担うスタッフグループアクティビティを担うガイドグループがあって、その両方かあら挨拶があった。

総料理長から溢れ出るジャムおじさん感。あの余裕と貫禄は絶対美味しい料理作ってくれるに違いない。楽しみ!

そしてこちらはガイドグループのリーダー。

つ・・強そう

彼はこれまで極地のガイドとしてサメとか北極熊と素手で戦って生き延びてきたのだろう・・・なんて妄想をしてたら彼の大事な話を聞き逃した。

ここでこのクルーズの概要や南極の話を(主にちょくが)ざっと聞いたんだけど、このクルーズでは2日と半日かけて南極半島へ行き5日間上陸アクティビティを楽しみ、再びウシュアイアへ戻る流れ。

南米最南端のウシュアイアと南極半島との距離はおよそ1,000km。船で45時間の距離。こうやって拡大地図で見ると、南極と南米ってすごい近い!

そもそも南極についておだやんとちょくは全然知らないことだらけ。

wikipediaより

南極ってメルカトル図法で描かれた地図だとすごく引き伸ばされて世界で一番大きな大陸に見えるけど実際は5番目の大きさ。

Wikipedia・Dave Page

面積は14,000㎢でオーストラリアのおよそ1.6倍。アフリカの半分いかないくらい。でもこんなに大きいのに98%は雪と氷で覆われていて、氷の厚さは平均して1600m。

気になる気温はというと・・

南極点(中心部)

シーズン12月(夏)7月(冬)
平均最高気温-26℃-55℃
平均最低気温-29℃-63℃

昭和基地(沿岸部)

シーズン12月(夏)7月(冬)
平均最高気温1.1℃-14℃
平均最低気温-4.6℃-23℃

ツアーで訪れるような沿岸部は思ったより暖かい!逆に中心部付近(ボストーク基地)では世界史上最低気温-89℃を記録したことがあるそう!なにそれ怖い。そして南極中心部では南半球が冬になる4〜8月の間は全く太陽が登らない。逆にクルーズで行くような夏の時期は沿岸部でも夜11時過ぎまで空が明るかったりする。

なんだか沿岸部は意外にそこまで寒くなさそうで良かった!

 

途中、クルーズ最大の難所の説明があった。それがこれから渡る南米と南極の間のドレイク海峡だそう。

なんとドレイク海峡は世界で一番荒れる海で、過去に幾多の船が沈んでいったそう。通称「魔のドレイク海峡」。これから二日間は超絶揺れるから注意しろとのお達しがあった。船酔いに超弱いちょくがすごい不安そう・・・大丈夫かな・・・

もっとデッキでワイン飲んでセレブ感を味わいたかったのに・・・

それにしてもスケジュールを見ると船内イベントは盛りだくさん!毎晩のように野生動物についての講義とか写真講座とかダンスパーティとかあって、南極に着くまでに疲れてしまいそうなほど。もちろん参加自由だけど。

 

オリエンテーション中に船は出発していた。

ついに!始まった〜〜〜!!!!

 

この後もちょっとだけ船内をうろうろしたんだけど、一通りのものは揃ってた!(写真はQuarkExpeditions HPより)

サウナはさっそく使ったけど割と良かった!そして嬉しかったのはハガキ郵送サービス!お土産ショップで買ったハガキを船のフロントから出せば、南極の基地経由(基地の消印)で送ってくれるそう!しかも送料1ドル。神ですか。

すごいぞ豪華客船!

クルーズ船のディナー

オリエンテーションが終わって割とすぐにディナータイムに。

ってレストラン広っ!!

それにこの美しくセットされたテーブル!

自販機でカップ麺買って雑魚寝スペースで知らないおじさんと仲良くなって一緒にズルズル食べる系のフェリーとは訳が違う!

この旅ではあんまりビュッフェって経験してないからテンションが上がる!

チーズなんて5種類くらいあるし、大好きなカマンベール&ブルーチーズも!!!

ビュッフェって普通あんまり美味しいイメージないけど、ここのは全部うまい。

 

さて、食事を食べ始めた頃、ソムリエがテーブルにやってきた。

「ワインはいかがですか?」

「え?いや〜どうしようかな・・ハハハ(小さな声で)一杯いくらですか?

「え?もちろん無料ですよ」

「エエッ?!」

すごいマスオさんみたいな声が出てしまった。

なんたることだ!奮発してワインを4本も買って持ち込んだのに!

しかもこのワインめっちゃ美味しい。

なんなら南アフリカとかアルゼンチンで飲んだワインよりもずっと美味しかった。しかも毎晩世界のいろんな産地のワインが出てきた。

でもよく考えたら豪華客船だからそりゃそうか。ここにいるお客さんは普通のワインじゃ満足しそうにないものな。ディナーは本当に大満足でした!(ちなみにディナー時だけはビールでもウイスキーでもなんでも飲み放題でした)

もうクルーズ最高なんですけど。ここから出たくない。もうバックパッカーには戻りたくない。機関室の隙間とかに隠れて住もうかな。

お揃いのツアージャケット

ディナーのあとは一人一人にツアージャケットが配られた。

中は二重構造で取り外しができる薄手のダウンが付いていた。あとで調べたらこれ、3万円くらいするらしい。もう至れりつくせり!

2日目・世界一の荒れる海はどこへ・・・

翌日はデッキでぼーっと過ごす。気温は昨日よりずっと寒い。

ドレイク海峡の真ん中だから海以外何も見えない。

それにしても、世界一荒れる海なはずなのに全然揺れない・・・

聞いたら、こんなにこの海峡が揺れないのは「かなりラッキー」だそう。ちなみに帰りは揺れが超酷くて、冬の北海道のしけた海で漁船に乗っても絶対に酔わないおだやんでさえ人生で初めて酔ったほどでした。

豚製造機

朝もお昼も美味しいビュッフェ。

ああ・・豚になってしまう。まさにクルーズって豚製造機だ。

午後にはおやつタイムなるイベントも。

もうお腹一杯で動けない・・・豚になってしまう・・・

そのあと操縦室が見学のために開放されたので行ってみた。

みんなの命を預かる仕事って大変そうだなあ。

 

さてその後、船長を交えた正式なウェルカムパーティが開催された。

「おだやん、シャンパン配られたよ」

「え〜もうお昼食べ過ぎて何も食べれんわ」

「あ、キャビアが乗ったおつまみが配られてるよ」

「いただきますッ!お兄さん、二つください」

豚になってしまう・・

さて、しばらくしてから船長以下船内スタッフたちから挨拶があった。

トミーリージョーンズ似のロシア人船長からいろいろ説明があったんだけど、驚いたのはスタッフの人数だった。この船には200名のお客さんが乗っているそうなんだけど、なんとスタッフは全部合わせたら140人くらいいるらしい。すげえ!!豪華客船すげえ!!

そのあとも何人かが何か喋ってたけど、豚と化したわたくしは豚らしくブーブー居眠りしました。

デッキでパシャり。

さて、ウェルカムパーティの1時間後、早くもディナーの時間に。

絶対おかしいだろ

スケジュール組んだ人、絶対に頭おかしい。ランチ(ビュッフェ)→おやつタイム→ウェルカムパーティ→ディナー。これは完全に豚と化すパターン。

2日目からのディナーはコース料理になるそうで料理の見本が入り口に並んでた。

いろいろ選べる感じ。

もう豚となった我々は、考えることをやめました。

豚らしくブヒブヒ言いながら美味しく頂きました。

三日目以降出てきた料理の写真もまとめて載せておきます!

船の上でこんな料理を作れるってすごいな・・・

シェフは本当に素敵な紳士だった!

食べ過ぎて歩けない・・・・苦しい・・・

 

この日の夜はディナー後にスキー担当ガイドの講演。

7大陸最高峰の一つ、北米最高峰のマッキンリー(標高6200m)に登ったそうでその時の大変だった話をしていたんだけど、お腹がはちきれそうで全然話が入ってこない。

この日はとにかく食べ疲れた一日だった。世界一荒れ狂うドレイク海峡を横断している訳ですが、海よりも胃袋が荒れ狂っています。

3日目・景色が変わる

翌朝、なんとなく部屋の窓を開けるとなんと陸地が見えた!

もう南極着いたの?と思って興奮しながらデッキに出ると、大陸でなく島だった。

でもこれまでと違い流氷が漂っている!

気温も日本の真冬並みくらい寒い!

朝ごはんを食べている時も窓から流氷が流れていくのが見える。

大きな島も頻繁に見え始めた。

南極半島が近い証拠?!

そしてその日の昼近く、雲に覆われた大きな陸地が見えた!

「え?あれが南極なの?!」

「わからない!でもかなり大きい陸地だ!」

デッキにいた人全員が興奮気味!

見えたのは南極本土ではなく南極半島のすぐ北にある南シェトランド諸島。この島々は南極地域の中で最も北にある場所のため、いくつかの国はここに観測基地を置いているそう。

南極は誰のもの?
この南シェトランド諸島や南極大陸を含め南緯60度以南は南極条約というルールで領有権が凍結されている。つまりどこの国のものでもないということ。理由としては定住が困難で実効支配ができないから。軍事利用や核実験は禁止されており、調査研究といった目的でのみ活動が許されている。現在日本をはじめ29ヶ国が継続して基地を置く。

氷に覆われた巨大な島はものすごく静か。厳しい気候とはいえこんなに大きな島に誰も住んでないことがすごい不気味に感じる。

 

ここでアナウンスが鳴り響いた。

「(アナウンス)今日の午後、予定を早めて島の一つに上陸します」

「うん、いよいよだね」

「なんかそわそわする・・・」

まだ本土じゃないけど、それでもずっと抱いてた大きな夢が叶う瞬間がやってくる!

あーーーーー!!!!!ワクワクが止まらない!!!!!!

次回!ペンギンだらけの島に上陸です!続く!

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