ちょくです!
ダージリンでトイトレインに乗ったり、タイガーヒルで日の出を見たおだやんとちょく。いやー、ダージリン良きところ!
今度は茶畑を見に行ったら・・・ナゼかちょくが茶摘みをすることに!
茶畑と雪山のコラボが絶景すぎる!
茶畑で茶摘みをしている様子が見たいなぁと思い、なんとなく宿から北方面へ向かうってことだけを決めて出発。
前日ハッピーバレーを散策した時は残念ながら茶摘みの風景は見れなかったんだけど、やっぱり世界が誇る紅茶の生産地・ダージリンに来たからには茶摘みの風景も見てみたい!
ダージリンには80以上の茶畑があるので、きっとどこかしらで茶摘みはしていると思うんだけどなあ・・・
どうしようか話しあった結果、「北の方で茶を摘んでる気がする」という、超適当な勘を頼りに北の方を散策することに。適当すぎるけどアテもないし、ダージリンは歩いているだけで気持ち良いから軽い気持ちで。
ただ歩くと行っても、ダージリンの茶畑は山の斜面にあるので坂道が多い。散歩と言うよりはハイキングと言った方がしっくりくる。結構足腰にくる。
そんな中、荷物を運ぶ青年たち。ダージリンの街を歩いていると、こうやって頭で荷物を持って運んでいる人を結構みかける。この運び方はインドというよりはネパールで良く見かける運び方。
3~4㎞歩いていくと、景色が開けてきた!
うおー気持ち良い!茶畑にも出会えて嬉しい。
誰も茶は摘んでないけど、やっぱり美しいなあ。
そして、ここには私たち以外誰もいない。それがとても嬉しい。二人で見つけた二人だけの絶景スポット。
天気も最高で、茶葉もキラキラ。今日はまさに、散策日和!良い予感がするー!!
ここで、上から見た時に小道と作業場っぽい建物を発見。「もしかしたら、茶摘みをしているかも?」と、淡い期待を胸に、さらに奥へ。この判断が大正解。先に進むと最高な景色が待っていた!
世界屈指の茶畑が絶景すぎる
世界を魅了するダージリンティーの茶摘み風景が見たい!その一心でズンズン進む私たち。
すると、二人の女性に遭遇。そして、さっきみた建物は軍の施設ということが発覚。そうかあ・・茶葉を保管する倉庫とかかと思ったのになあ。ちょっと、いや、だいぶショックだけど、教えてくださってありがとうございます!
軍の施設ってことは、茶摘みをしている人なんていないだろうな・・
そう思ってトボトボ歩いていた、そのとき。ほんと、まったく予期せぬタイミングで突然現れた。
ちゃちゃちゃ・・茶摘みーーーー!!
茶摘みしてるーーー!!ダージリンの女神が微笑んだ!!
茶摘みをする女性たち
終始興奮気味に、永遠に続くんじゃないかってくらい広大な茶畑沿いを歩く。誰もいなかった茶畑に、ついに茶摘みをしている女性たちが現れた。
茶畑は、茶摘みをしている人がいてこそ美しい気がする。というか、そう確信した。
私たちにとっては感動的なこの光景も、彼女たちにとっては毎日の仕事場。黙々と茶摘みしている。
ここまで宿から5㎞。
アテもなく歩いてきたけど、辿り着いた先でこんなに美しい景色が見れるなんて思いもしなかった。想像を超えた絶景に出会えた時ってなんとも言えない気持ちになる。
本やテレビで見た景色って「本の写真のまんまの世界だ!すごい!」って感じでそれはそれで感動できるけど、想像を超えた景色を見ると、声が出ないというか・・絶句する。キャー!すごー!とかじゃなくって、無言になる。
観光客なんて誰もいない、秘密の茶摘み場。永遠に続く茶畑と茶摘みをする女性たちのコラボが美しすぎて目がくらむ。
ただ、ここからどう動いて良いものか。
茶摘みの現場に遭遇できて嬉しい反面、働いているそばをノコノコ歩いて見学して良いものか悩む。仕事の邪魔だから出てけ!とか言われないかな。
逆の立場だったら・・と考えるとあまり前向きに見学する気になれない。だって、自分が仕事中に外国人が無断でジロジロ見てきたらなんかちょっとイラっとするもん(笑)
オロオロしていたら、陽気な女性たちが歩いてきた。
片言の英語で話しかけてくれる。というか、女子ならではのマシンガントーク。みんないっぺんに話しかけてくる!
「どこからきたのー?」
「ここで何してんのー?」
「ダージリンは初めてー?」
「ねえねえ、何歳ー?」
片言の英語で質問攻め。突然現れたアジア人二人組に興味津々のご様子。
一通り質問が終わったら、今度はなぜかネパール語講座がスタート。聞いてないのに、いろんな単語を教えてくれる。ダージリンはインドの街だけど、ここに住む人は顔つきも話す言語もネパールと同じ。
「私たちあっち行くよー!カモーン!」
茶畑の中を、颯爽と歩いていく4人の茶摘みガールズ。長靴と日傘と竹かごが必須アイテムみたい。
一緒に話しながら歩いていると、気づけば茶畑のど真ん中。
私たち入って良いのかってくらい、超ど真ん中。オーナーさんに見つかったら怒られそう・・・
「ノープロブレム!」
「カモーーン!!」
そんなこと心配しなくても良いっしょー!って感じでハイテンションの女性たち。私たちがいても、気取らずにいつもの感じで茶摘みをはじめる。
背後には美しい山々と、雲からちょこんと顔を出すカンチェンジェンガも望める。こんな絶景、他にない。雲と同化してて分かりにくいけど、茶摘みをしている女性の右手の位置から拳二つ分ぐらい左にカンチェンジェンガが見えます。
これです、これ。
さらにアップで。標高世界第3位カンチェンジェンガ。
茶摘みは全部手作業で、ブチブチ摘んだらカゴへ放り込む。この繰り返し。
手袋をしている人もいれば、小さい斧を持ってる人も。でも結構な割合で、素手。器用に芽を摘んでいく。
足元は急斜面で茶葉が生えてる木も1列に並んでるわけじゃないから、木と木の間をくねくね歩いていかないといけない。日陰はないから日傘をさしてる人もいる。
今では世界中で飲めるダージリンティー。日本でも気軽に飲める紅茶のひとつ。
驚くほどに、全てが手作業。人力の仕事。
私は社会人時代に新茶の営業を一年だけしていたことがある。そのときに静岡の茶畑にも行ったんだけど、ちょうどその一年後にはダージリンの茶畑にいるんだから人生ってどうなるか分からない。
ダージリンの茶畑は均一ではないけど、日本の茶畑は機械が一気に刈り上げられるようにお茶の木が美しい列を成している。あの丸いシルエットは刈り上げ後の姿。日本のお茶は手で摘むことがほとんどなくなっているけど、ダージリンでは当たり前のように手で摘んでいて感動する。
ただ、機械も悪くない。春になると色んなところで新茶が出回り楽しめるのは、機械で刈り上げができるからなんだなってことも再認識した。新茶は新芽のみでしか味わえない旬の味だからスピード勝負。機械が活躍するから飲める味。あー、もうすぐ新茶の季節だなあ。
って、話が脱線しちゃったけど、日本のお茶もダージリンの紅茶も、こうやって作業している人がいて初めて美味しく飲めるんだなって、当然のことだけどしみじみ感動。
しばらく見とれていたら、1番気さくに話しかけてくれた女性が茶畑の中に手招きしてくれた。
おいでおいで。
隣に行くと、「この一番柔らかい芽を摘むんだよ」って教えてくれる。
なるほど。これか。
見よう見まねで茶を摘んでみる。摘み摘み。摘み摘み摘み。
摘んだ芽を女性のカゴに入れて行く。
すると、
「カゴ、つける?」
「えっ?」
「はい、これ頭につけてね」
「え、ええっ?」
というわけで、突然、茶摘みガールズの仲間入りを果たしました。
見れれば良いなって思っていたのに、まさか本職のみなさんと一緒に茶摘みができるとは!
リアルな職場体験 in ダージリンです。
黙々と、本気で茶摘み。ガチ仕事。
カゴは思っていたよりも重くはなかったけど、バランスが難しい。油断しているとズルズル落ちてくる。
「先輩!これどうですか?!」
「うむ、よかろう」
の図。
後半は茶摘みガールズのみなさんとだいぶ打ち解けて、談笑しながら茶摘み。
みんな、私のカゴがズルズル落ちるのを見て笑ってるんだけど、むしろそのバランスはどうやって保ってるんですか!話しながら、カゴのバランス取りながら、茶摘むのってめちゃくちゃ難しい!!
大自然を背に茶を摘むって贅沢〜って思ったけど、実際はずっとうつむいてるからあんまり景色って見れない。
あと、カゴはめちゃくちゃ重くはないけどずっと頭に乗せてるとさすがに疲れてくる。ずっと同じ体制だし、日陰もないし、足元斜面だし・・・これは結構な肉体労働。
でも、「ふう」って一息ついて上を向くとバーーーンッ!って絶景が広がっていて「うわっ」ってなる。
職場のカレンダーの写真にありそうな、超絶景。(例えが微妙だけど、ありそう)
でも現実に目の前にあって、空気のヒヤッとした感じとか、日差しの暖かい感じとか、茶葉が体にあたって結構チクチクする感じとか、雲が動いてて時折カンチェンジェンガが良く見えたりする。これは写真じゃ絶対に分かり得ないこと。
・・・
夕方3時が、撤収の時間。
茶畑中に散らばっていた茶摘みガールズたちが一斉に奥にある小屋へ集結。その日摘んだ茶葉を回収してその日の仕事は終了みたい。
それにしても、めっちゃ人いる。100人以上はいる。まだ高校生ぐらいの幼さが残る女の子から、子どもは3人育て上げましたってくらいのおばちゃんまで年代は様々。
そういえば、ダージリンでダージリンティーを飲んでびっくりしたのが、茶葉が葉っぱの形のまま残っていること。こうやってたくさんの女性たちが急な斜面の茶畑で葉の一枚一枚を手摘みしているから実現するんだなあって改めて感じた。
世界中で美味しいダージリンティーが飲めるのは、彼女たちのおかげです。
高級ホテルのダージリンティーも、スーパーで売っているダージリンティーバッグも、コンビニで売っている「午後の紅茶」も全て手摘みの茶葉を使用しているみたい。それらを普通に飲めるのも、現地の女性たちが毎日長靴を履いて、頭にカゴを乗せて茶を摘んでくれているから。
景色だけでなく、今回はそういうことも知れたのが良かったなあと思うのでした。もっとありがたみをもって色んな商品を楽しんで行こう。うん。
ダージリンありがとう!!!の図。
あ、ちなみに私が摘んだ茶葉も今頃世に出回っているはず。といっても、バケツ1杯分くらいだけど・・・。一体どこへ出荷されるんだろうなあ。
久々に歩いて働いて(お金は稼いでないけど)、トゥクトゥクで帰宅。
これは・・美味しい紅茶が飲めそうだ。
というわけで、次回は「ダージリンティー飲み比べ」!
ダージリンティーにもランクがあって、色や味が全然違うっていうのを夫婦で体験!
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