おだやんです!
ダハブからカイロに戻って来たおだやんとちょく。
この日はカイロ・コプト教地区地区にある“洞窟の中に作られた教会”に行ってきました!
サファリイン名物・堀江ツアー
ダハブから2週間ぶりにカイロに戻って来て、サファリインにて堀江さんと再会。
堀江さんはカイロのオペラハウスでトランペットを吹いている音楽家で、2週間前に我々夫婦をオペラに招待してくださった方。
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そんな堀江さんは日本人宿サファリインにいる旅人に無償でコプト教地区を案内する活動(堀江ツアー)をやっていて、この日宿にいた我々を誘ってくれた。
我々夫婦は堀江さんに誘ってもらうまでコプト教のことについて何も知らなかった。どんな宗教なのか、以下ネットで拾ってきたものを引用。
コプト教
紀元1世紀ごろにエジプトで始まり、独自の教義を発展させたキリスト教の一派。エジプトの全人口約9200万人の10%程度を占めるとみられる。エジプト国民の大半を占めるイスラム教徒から迫害を受けている。(コトバンク-コプト教より)
コプト教は、キリストの活動した時期の直後にエジプトに入ってきた、いわゆる「原始キリスト教」から発生したエジプト独特のキリスト教。つまりキリスト教であって、日本人がイメージする西洋諸国のキリスト教とは別物。ただし聖書は使うし、聖地もエルサレム。
このコプト教徒が暮らす地区はオールドカイロと呼ばれカイロの中でも最も景観が素晴らしい場所の一つなんだとか。
歴史や宗教には全く興味がなかったけど、エジプトに来て「行って見ないと味わえない感動がある」と学んだので、行ってみることに!
コプト教地区へ
さっそく、宿にいた日本人9人で堀江さんツアーに参加することに。
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朝9頃すぎに宿を出てオールドカイロと呼ばれる地区へ向かう。
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途中、ローカルなエリアを回ってエジプトの暮らしや文化を教えてくれた。
少し歩いてひらけた場所に出てタクシーを捕まえる。
コプト教エリアに近くと、家々が道路よりも一段低くなった。
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これは迫害され続けるコプト教徒が生み出した都市設計。
エジプトの人口の一割を占めるコプト教徒は、昔から人口のほとんどを占めるイスラム教徒に迫害され続けている。そのため迫害を恐れて、このように周りから生活を見られないように地下に街を作ったそう。
コプト教徒が暮らすエリア・オールドカイロに着いた。
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といっても民族が変わるわけじゃなく、ここに暮らしている人たちはカイロの人と見た目は同じ。
このエリアに入るや否や急にフレンドリーな人が多くなった。いろんな人から話しかけられる。都市部から田舎に来たような感覚。
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写真撮って!とポージングする少年。
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少年は俺がこの場を去るまでずっと違うポージングをし続けていた。
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それにしても、写真を見て分かる通りこのエリアにはゴミが多い。見た目からしてスラム街みたい。
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これは、コプト教徒の一部少数派にゴミを集めて生計を立てる「Zabbaleen」と呼ばれるコミュニティがあるから。
カイロのごみ収集やリサイクル業の大半はそのコミュニティが担っていて、必然的にカイロのゴミがこの街に集まる。
街に入る入り口で人気のスイーツ屋があると言って、堀江さんが寄ってくれた。
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オススメされたのはこのフルーツ盛り。
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ゴミが目立つ街並みからは想像できないほど、普通に美味しいフルーツパフェだった。
いよいよコプト教徒が暮らす街に入る。
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このエリアで人気のファラフェル屋へ。
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堀江さんはこの界隈でちょっとした有名人のようで、一緒にいた我々に店のご主人が揚げたてのターメイヤを食べさせてくれた!
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枝豆のコロッケ、ターメイヤ。美味い!!これ考えた人、本当に天才!
コプト教徒が暮らす街の路地を進む。
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ピタパン屋発見!
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機械から続々とピタパンが出てくる。
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街に大量に溢れるピタパンがこうやって作られているのを見れて感動!
さらに奥へ。風景にだんだん生活感が出て来た。
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やっぱり外国人が珍しいのか、30mおきくらいに誰かしらに話しかけられる。アラビア語で。笑
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元気のいい少年たち!
街の中心部にやって来ると空中に何か浮いているのを発見。
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吊り下げられていたのは十字架とマリア像だった。
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これ以外にもよく建物の壁に十字架が飾ってあったりと、コプト教徒の敬虔さは事前に聞いていた通りだった。
ゴミを集めて暮らすコミュニティ
さらに進むと、Zabbaleenというコミュニティが暮らすエリアへ。ここからは写真撮影禁止なので写真はほとんどありません。
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Zabbaleenは、コプト教徒の一部でゴミのリサイクルで生計を立てているコミュニティ。カイロに住むおよそ1700万人が一年間に生み出すゴミ15,000トンが彼らの手によってリサイクルされているという。
このエリアの通りには様々なゴミが積んであった。
右にはラジカセだけのゴミ捨て場、左には電線だけが積まれていたり、はたまたドラム缶だけが並んでいたり・・・汚いという感じよりは、ゴミ分別工場といった感じ。
でもここの働き手の人たちは、決して嫌々働いているような感じはなく、ごく普通に明るい雰囲気で働いていた。
そしてこのエリアで一番衝撃を受けたのは、豚の飼育場。
コプト教徒たちはイスラム教徒と違って豚肉を食べるため、このエリアには豚の飼育場があった。
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イスラム教徒からの反発を避けるためか、外から見えないように肉屋の奥のそのまた奥の壁で囲われた狭い空間に豚が押し込められていた。
ゴミ溜め場のような小屋に押し込められた豚たち。この光景が、迫害を受けて狭いエリアに追いやられたコプト教徒の姿と重なった。
差別に迫害とひどい仕打ちを受けながら暮らすコプト教徒。それでも彼らは決して悲観ばかりしていない。堀江さんは街の一角にある雑貨屋を紹介してくれた。
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ここは貧困や差別を無くそうという働きかけで、近年出来たゴミのリサイクルアートのお店。
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店内にはクッションやコースター、置物とゴミをリサイクルして作られた雑貨が並んでいる。
これはゴミを集めてリサイクルして暮らす、Zabbaleenの人々の”汚い・貧しい”という世間の見方を変えようとする試みで、同時に人々の生活を少しでも豊かにしようというもの。
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店内の作品はどれも決して可愛いと言えるものばかりでなく、むしろどことなく不恰好な感じがする。でもそれがまた人々の涙ぐましい努力を連想させて、応援したい気持ちになる。
いつかこういうお店が必要なくなればいいと思ったけど、そう簡単にいかないんだろうな。
巨大すぎるコプト教の洞窟教会
ゴミだらけのエリアを抜けると、ゲートのような場所へやって来た。
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この門をくぐるとコプト教の教会がいくつか並ぶ敷地へと入る。
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ここを抜けて驚いた!
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このエリアにある、あらゆる建物や壁、岩に彫刻が刻まれている!
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それも超巨大なものばかり。
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ちょくと比べるとこの大きさ!
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↑ちょくは中央下、車の前にちょこんと立ってます。
いたるところにキリストやマリアの彫刻がある。
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この敷地は他の場所より少し高くなっていて、街が一望できた。
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このオールドカイロの街の屋上に見える箱は、実は食用の鳩を飼育するための場所。
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鳩は、堀江さん曰く「想像通りの味」だそう。
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さて、いよいよお目当の洞窟教会へ!
一つ目はChurch of St.Marcus(聖マーカス教会)。
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中に入って驚いた。
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予想以上にデカい!
洞窟内の教会って聞いてどうせ小さい教会だろって思ってたんだけど、普通に巨大だった。
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1000人は余裕で入りそう。
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日本人からすると教会だけでもファンタジーなのに、洞窟の中にあるとなると別の世界みたいに思えた。
出口にはこんな写真が。
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満席になるとこんな風になるらしい。ここで賛美歌を聞いたら感動しそう。
さて、外に出るとまたもやすごいものが!
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断崖の真下に作られたサッカーコート!完全に四角じゃなくて、右奥の方が少し岩のせいで凹んでる。
すごい場所に作ったもんだなぁ。
そして大トリの教会へ。
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ここは「The Monastery of St. Simon the Tanner」という施設。
ここはもっと凄かった!
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デカっ!!
規模が違う!
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教会というよりは洞窟内に作られたスタジアムの観客席みたい。ここは2万人以上を収容できるらしい。
誰もが見とれてしまう壮大な教会だった。
教会に見とれていると堀江さんがアベノマリア(たぶん)を歌い始めた。
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声が反響して、まるでオペラハウスみたい。堀江さん、感動をありがとう!
洞窟教会を見学したあと街の入り口に戻ると、地元の子ども達と出会った。
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ここの子ども達は本当に優しそうな笑顔をしていた。
だけど彼らは未だに迫害を受け続けている。最近でも2016年12月と2017年4月にイスラム国(IS)によってコプト教の教会が爆破され多くの犠牲者が出た。
コプト教エリアは宗教が違うというだけで、普通のエジプト人が暮らす普通の街。街を案内してくれた堀江さんは、そういうことを伝えたかったんだろうと思った。
その後、近くの世界遺産になっているの街並みも合わせて見に行った。
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エジプトの1ポンド札の裏に描かれている建物や
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世界遺産なのに全くひと気が無く忘れ去られたモスクなど。
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長年カイロに住んでいる堀江さんがオススメする通り、どれも美しい場所ばかりだった。
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エジプトを含め、中東には妖しく不思議な魅力が漂っていて、これまで旅したアジアとは全く違う世界が広がっている。
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中東には旅人を惹きつける何かがあるんだけど、それが何かはわからない。分からないままもうすぐ次の国へ。だからまたいつか中東を旅したいと思った。
早くテロ騒動終わらないかな・・
洞窟教会の場所
今日の猫
コプト教エリアのゴミ捨て場にいた猫。
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ちょっと悪そう。
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