エベレストトレッキング18日目(Gorakshep→Zongla)夫婦の仲直りのルール

エベレストベースキャンプでは大爆発したちょくに石を投げられながらも夜にはなんとか仲直りしました。

おだやんです!

さて、この日はエベレストトレッキングコース最大の難所・チョラパスの麓のゾンラまで向かいます!

仲直りのルール

【Day18】12月6日(晴れ)Gorak Shep(5140m)→Zongla(4830m)

昨日はエベレストベースキャンプへの道中、大爆発したちょくに石を投げられた。標高5000m以上で嫁に石を投げられるのはなかなかスリリングな体験だったなぁ。

でも昨夜、寝る前にきちんと仲直り。

朝起きると、ちょくは投石事件なんて無かったかのようにニコニコしてるもんだから「おい!何笑ってんだ投石野郎!ショウジョウは森へ帰れ!」とからかった。

・・・・・

実はおだやんとちょくは仲直りに関してちょっと変わったルールを持っている。

話は昔に遡る。

付き合い始めたのは学生時代だけど、社会人時代の4年間はずっと遠距離だったふたり。最初の3年間は北海道の釧路(おだやん)と東京(ちょく)、最後の1年は釧路と札幌とずっと離れて暮らし、入籍後も別居生活をしていた。

そんな遠距離中は、毎月のように飛行機で会いに行ける訳もなく、出張の合間にお互いの本社のある渋谷でランチをしたり、休みの時に会ったり。それでも2ヶ月に1回しか会えなかった。

だから「会う時に喧嘩なんてしては二人の時間がもったいない」と感じていた我々は、自然と仲直りのルールを持つようになった。

それが

1、どちらに非があっても、せーので同時に謝る

2、長引いても喧嘩は翌日に持ち越さない

というルール。だからどんなに大喧嘩をしても、このルールのおかげですぐに仲直りしてきたし、もうすぐ結婚3年目だけど、たぶんうまくいってる方だと思う。

他の夫婦はどんな風に仲直りしてるのか気になるところ。

・・・

顔を洗うとあまりの冷たさに一気に目が覚めた。

リビングで朝ごはんを食べながらふと天井を見ると・・

世界中の登山団体や学生集団がエベレストトレッキングをした記念に残した寄せ書きが飾ってあった。

学生の寄せ書きが多かったけど、確かにエベレストトレッキングは若い時にやるチャレンジにはちょうどいいのかも。日本の高校生や大学生に会ったなら、是非ともエベレストトレッキングをオススメしたい。

 

さて、ここで一番標高が高い村・ゴラクシェプのメニューを公開!

シバラヤだと200Rsで食べられたダルバートが750Rs!!(※1Rs=1円)

水ペットボトル大が350Rs!!

高っ!!!

やばいぞゴラクシェプ!こんなところ普通のトレッカーは1泊しかしないんだけど、ペースの遅い我々は2泊もしてしまった。ひょえー!

皆さん、トレッキングにはお金をたくさん持って行きましょうね。まぁナムチェバザールにATMあるから尽きてもどうにかなりますが。

 

さて8:46、ゾンラに向けていざ出発!

ゴラクシェプ、人生でもう来ることは無いだろうな。

でも最近ちょくが「せっかくのエベレストB.C.への道中に、おだやんに爆発してしまって申し訳なかったから、仲直りした状態でもう一度エベレストB.C.までトレッキングしたい!」なんて驚きの発言をしているから困ってる。

でも将来子どもと来ても楽しそうな気がする。まさか今度は嫁と子ども両方に石投げられたりして…ポイポイッ。

・・・

ゴラクシェプが見えなくなる手前でヘリが飛んできた。

運ばれたのはおそらく、今朝頭を抱えていた白人の高校生らしき男の子だろう。彼は引率付きの20人ほどの大集団のひとり。

彼が「俺ちょっと辛いからヘリ呼ぶわ〜」くらいのノリで保険会社に電話してたから夫婦そろって驚いた。まぁ意地になって無理してヘリに頼らず、あとで重体になる人よりはマシだと思うけど。

 

行きも辛かったロブチェまでの砂と岩だらけの道を進む。

ちょく、今日は足取りが軽そうに見える。

でもしょっちゅうつまずいてコケるから、今更ながら歩き方を教える。山の歩き方というよりは、ショウジョウに二足歩行の仕方を教えたという方が正しい気がする。

なんとか岩場を終え休憩スポットで休憩。

ちょくは相変わらず元気そうだけど、俺は止まると頭痛がする…

さてお昼にロブチェに到着。

行きもお世話になった宿で昼飯!トレッキングって本当にすぐお腹が空く。信じられないほどにすぐ。朝7時に食べても10時前にはお腹が空く。

ネパール山中では個人的にお気に入りのボイルポテト(チリソースや唐辛子ソースで食べる)とチャパティ。

この宿のチャパティうまい!もうロブチェと言えばこのオレンジの宿一択!

 

お会計してる時に宿のご主人に「君が持ってる辛ラーメンを一袋100Rs(=100円で売ってくれ」と言われた。

「いやいやいやいや!何言ってんだよ!カトマンズで140Rsもしたんだから売れねぇよ!」

「え?でも、ナムチェで100Rsで買えるよ」

「え?!えっーーーーーー!?!」

 

もちろんそれは現地人価格で、ナムチェで見た辛ラーメンの値段は一袋160Rsくらいだったけど、3週間近くも頑張って担いできただけに、現地人が山の中で100Rsで買ってると知って結構ショックを受けた。

えーーーー・・・

ロブチェからゾンラへ

ロブチェからはいよいよゴーキョへ向かうコースへと入っていく。

ロブチェ前後は緩やかで歩きやすいなー。ずっとこんな道だといいのに。

ポーターがトレッカーの荷物を運んでた。それにしてもシェルパって本当にすごいよね。

そういえばゴラクシェプで聞いた話があって、ここでは毎年、エベレストマラソンというマラソン大会が開催されるそう。5300mのエベレスト.B.Cをスタートしていろいろ回って3400mのナムチェまでの42.195kmを走って下るというもの。もちろん普通の人は標高が高すぎて走れないし、早歩きで頑張っても2日はかかる道。

世界中から足に自信のあるトレイルランナーが挑戦しに来るんだけど、フルマラソンの部では毎年シェルパ族がぶっちぎりで優勝するらしい。2016年だと1位のシェルパ族の男性が4時間0分10秒でゴールしたとのこと。

4時間て・・アンタ・・標高5000mでっせ・・・

ちなみにそんなシェルパはいまや、日本の山小屋番や強力(ごうりき:富士山などで活躍する荷揚げ仕事)としても働いていたりするらしい。

 

ロブチェから1時間かからないくらいトゥクラ峠の少し手前に、チョラパスの麓の村・ゾンラへの分岐がある。

この岩分岐の道標。

えっと、岩に黒いスプレーで道標書くのやめてもらえますかね・・・分かりにくさ満点です。

氷河沿いを歩いていく。

この道の氷河を挟んで反対側がロブチェとトゥクラを結ぶ普通のコース。

少し歩くと下にトゥクラの村とペリチェの谷が見えた。

本当にペリチェの谷、好きだな。やっぱりこのコースでも1番好きかも知れない。

水休憩。

ゴーキョに行くという新たな目標ができ、カラパタール燃え尽き症候群から脱したちょく。

凍った湖。スケートできそう。

景色をふたり占め!

トゥクラの上をすぎると、道がどんどん細くなっていき、山の急斜面を横断するような感じになってきた。

滑ったら下まで落ちそうで怖い。途中からどれが道なのか分からなくなってきた。

出発から5時間、ついに遠くにゾンラの村が見えてきた!

なんて安心したのもつかの間、今度は15時前なのに太陽が山陰に隠れ始めた。

寒くなるから太陽が隠れる中で歩くのだけは避けたい。

急げーー!!

ちょくー!頑張ってー!!

辛そう・・・

でも俺に嫁ぐって、こういうことだよ?言って無かったっけ?

日向を追いかける内にゾンラに到着!

ゴラクシェプを出発してから6時間半、時刻は15:15だった。

5軒ほど宿があったけど内3軒はシーズン終わりで閉まってた。クリスとエミリーを探し回ったけどいなかったので、他のトレッカーが数人いた「Hotel Green Valley」に泊まることに。

宿代はゴラクシェプで泊まった宿の紹介(親戚同士)が効いたのでタダだった。

インドのトランプゲーム「セブン」で盛り上がる

宿にはカラパタールで会ったインド人をはじめ、オランダ人のおじさんとインド人青年の3人がいた。

彼らはソロトレッカーがエベレストトレッキング仲間を募るサイトで出会ったチーム。

彼らの他にもロブチェで出会ったインド人とスペイン人とフランス人の若者3人も同じくそのサイトで知り合いトレッキング仲間になったそう。

同じコースを歩くソロトレッカー同士がチームを組めるサイトがあるってすごいね。残念ながら何ていうサイトかは分かりません。

そのインド人2人に面白いトランプゲームを教えてもらった。

「セブン」というインドでは大富豪のように誰でも知ってるゲームらしいんだけど、これが本当にハマる!この日以降日本人に教えるたびに皆がハマっていくほど面白い!

ルールは後日別の記事で書こうと思います。

ゾンラの宿のメニュー。

標高的にロブチェと同じくらいの価格設定だった。

ナムチェで卵ゲップ病(ジアラルジア)に感染して以来、1週間は油物や刺激の強いメニューを避けるべきと聞いて、その通りにしてきたんだけど、この日はめでたい事に1週間経過!

なのでずっと我慢してたピザを注文!

やっぱりトレッキング中のチーズはたまりませんな・・・

ピザとダルバートはどのロッジでもだいたいハズレはない気がする。

いやー美味かった!

食後もみんなでトランプしながらおしゃべり。この2人のインド人はどちらも優秀で、右の青い帽子の彼は石油プラントのエンジニアとしてドバイで働いているそう。

そもそもエベレストであったインド人は弁護士のアダーシュをはじめみんな優秀。昔数学のゼロの概念を作ったのもインド人だし、インド人って天才だよね。

翌日は出発が早いため、この日は早めに眠った。

・・・

さて、翌日はいよいよ!エベレストトレッキングの中で1番過酷な峠・チョラパス(5400m)を越える日。

ちょく「え?!5400mの峠?!どういうこと?!」

ちょく、また爆発するのかな・・

続く!

 

使ったお金

【朝飯】ポテトスープ(400Rs)、シェルパシチュー(550Rs)、お湯Mポット760Rs)

【昼飯】チャパティ(300Rs)、ボイルポテト(450Rs)

【晩飯】トマトチーズピザ(700Rs)、ポテトスープ(380Rs)、ゆで卵2つ(350Rs)、ホットレモンSポット(550Rs)、ブラックティーSポット(500Rs)、お湯Mポット(650Rs)

【宿代】無料(ゴラクシェプ宿の紹介のため)

この日の日記

おだやん

朝も少し頭痛。2時間でロブチェ。昼飯中も頭痛。休憩で止まると頭痛がする。ロブチェの宿オーナーから「辛ラーメン1つ100Rsで売ってくれ」と言われる。カトマンズで140Rsもしたのに。ナムチェで100Rsで帰るらしい。現地人価格があるにせよ、ショックだった。ゾンラに着くもクリス&エミリーと日本人おばちゃんズはいない。たまに頭痛…いたい…

ちょく

昨日あんなに暴れたのに、おだやんは優しい。迷惑をかけないように、これからちゃんとする!歩いてる途中おだやんが山の歩き方を教えてくれる。チョラパスに向けて足を引っ張らないように集中する!ロブチェでチャパティ頼んだらウマイ。チャパティ、日本で作りたいなぁ。ロブチェからゾンラまでの道が険しい…こわい…息がゼェハァする。長時間歩けない。

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