おだやんです!
フィッツロイで3泊4日のトレッキングを始めたおだやんとちょく!前回の前編ではエルチャルテンの街からフィッツロイの麓のポインセノットキャンプ場に着くまでの1〜2日目の内容をお伝えしましたが、今回は3〜4日目について。
いよいよパタゴニアでも一番楽しみにしていた景色とご対面!
朝日に燃えるフィッツロイ
展望スポットから朝日に染まるフィッツロイを見るべく、朝5時頃に起床!
ちょっと空が明るくなり始めた時間帯。空を見上げると星空がすごく綺麗だった。
キャンプ場のある森を出るとすぐにフィッツロイが見えた。
あのフィッツロイの山壁に朝日が当たると、まるでフィッツロイが赤く燃えているように見えるという。
この旅では各地でいろんな絶景を見て回ってるけど、やっぱりどんな場所でも朝日に照らされる景色が一番美しい。そして日の出前に朝の絶景を見に行く時が旅の中でも一番ワクワクする時だったりする。今回は一体どんな景色が待ってるんだろう。
キャンプ場から1時間ほど斜面を登った場所にある湖のある展望スポットへ向かう。
この展望スポットへの斜面はこのトレッキングで唯一登るのがキツい場所。岩が転がってて不安定な斜面を登っていく。でも昨日の午後に下見で一度登ってるから、残りの距離が分かって昨日よりも辛さは半減。
気温は日本の冬並みで立ち止まるとすごく寒い。ダウンとウインドブレーカーは必須だった。
半分登った頃、後ろを振り向くと空が焼けてきた。
日の出でフィッツロイが赤く燃えるのはほんの一瞬だから急がなくては!
なんとか日の出前に展望スポットに到着!
展望スポットにはまだ誰もおらず、非常に静かだった。そんな静寂の中、暗闇に静かにぬうっと浮かぶフィッツロイ。昨日の昼間のフィッツロイと違って厳かな感じがする。
絶景はいつも一瞬
しばらくすると、いよいよフィッツロイの先端が赤く染まり始めた!
あっと言う間にどんどん染まっていく。
フィッツロイのメインとなる3つの山体が標高の高い順に染まっていく。
太陽のせいだとは分かっていても、景色の色がこんなにもすぐに変わっていくのは本当に不思議。
言葉が出ない。
本当に綺麗。
今この瞬間、この地域で太陽の光が当たっているのはこの山だけ。
この地域で一番美しい山がソロでスポットライトを浴びられる唯一の時間だ。
絶景って言葉で片付けるのは申し訳ないくらいの景色。
先端が染まり始めて三つの山体が赤く染まるまでほんの2〜3分程度。でも感動してたからか、光の移ろいや色の変化、全てがスローモーションみたいにゆっくりと感じられた。
太陽が登ってきた。
すると山肌は赤からオレンジへ。
刻一刻と色が変わっていく。
美しすぎて本当にため息の連続。
そして黄金色へ。
湖畔に降りてみると、水面に山が反射して美しい!
水面に映る景色に見とれていると、朝焼けタイムはすぐに終わってしまった。始まってから終わりまでわずか30分ほどと短かったけどこれまで見た山の景色の中では紛れもなく一番の絶景だった。
さて朝焼けタイムも終わりかけた頃、もうひとつ楽しみにしていたことが!
実は最高の景色をもっと最高にするアイテムを持ってきていました。
それがこちら。
まるちゃんラーメン!ここで食べるためにふもとの街でちゃっかり買っておいたんです。
寒いなか絶景を見ながら温かいもの食べるって本当に最高。うん、これぞアウトドアだ!
食べ終わって近くの斜面を散歩。
この展望台から上のルートは本格的なクライマーしか登れないような足場の悪い場所ばかりでした。
日の出の時間帯が終わって元の色に戻ったフィッツロイ。
これはこれで絶景だけど、やっぱり朝焼けは格別だったな。
展望スポットをうろうろしていると、湖畔に湧き水が。
飲んでみる。
うん、美味しい。
湧き水で雑味がないから?なんとなく軟水っぽいから?それとも景色が良いから美味しく感じられるだけ?
それにしても綺麗な朝焼けだったな。本当に早起きして来て良かったし、晴れてくれて良かった。狙い通りの景色が見えました!!
セロトーレのキャンプ場へ
帰り道、ちょくがコケた。
ちょくって本当によくコケる。3日に1回くらいは大きくコケる。
「なんでそんなにいつもコケるの?」
「おだやんが話しかけたからだ!同時に二つのことできないの!」
「え?俺?」
「おだやんのせいだ!おだやんが悪い!」
「え?ご、ごめん・・・」
理不尽な世の中です。
でもコケてテンションが下がっても大丈夫!
フィッツロイトレッキングでは登りは少ないし景色も良いからすぐに楽しい気分になれる。
さっきまでメソメソしてたちょくも再びはしゃぎ出す!なんて単純・・・
そしてはしゃぎすぎて、ちょくがトレッキングポール代わりに使っていた大事な木の杖を川に落としてしまった。
「なんでそんなにいつもドジするの?」
「おだやんが『写真撮るからポーズして〜』なんて言うからだ!」
「え?俺?」
「おだやんのせいだ!おだやんが悪い!おだやんの木の杖を差し出せ!」
「え?は、はい・・・」
理不尽な世の中です。
さて、キャンプ場に着いてパッキングをして次なるキャンプ場へ出発!3日目のこの日はポインセノットキャンプ場から、セロトーレが見えるデアゴスティーニ(De Agostini)キャンプ場へ。
ポインセノットキャンプ場手前の分岐からセロトーレ方面へ。
ずっと平坦なトレッキングコースは本当に気持ちがいい!トレッキングと言うよりハイキングに近いかも。
セロトーレ方面に向かう途中にも湖があって砂利のビーチがあった。
早起きしてて二人ともすごい眠かったのでちょっと昼寝することに。
暑くも寒くもない春のような気温の中、大自然に囲まれて、裸足になって、湖の波音を聴きながらのお昼寝。
なんて贅沢!!!贅沢すぎて眠りたくないぞ!
午後も森や草原の中を進む。
でも進めど進めど森ばかりで、なかなかセロトーレのある谷に着かない。しかも周囲に人の気配はない。本当にこの道で合ってるのか不安になる。
歩くこと3時間、ようやくセロトーレが見えた!
良かった、道合ってた・・・
あとは谷沿いに上がっていくだけ。
ディアゴスティーニのキャンプ場の手前に川があったので水を汲む。何気なく飲んでみたんだけど・・・・
めっちゃ美味しい。
トレッキングコース入り口、ポインセノットキャンプ場近くの川、フィッツロイ展望スポットの湧き水と色々な場所で水を飲んできたけど、フィッツロイの中でここの水が一番美味しい!!!
公園のスタッフのお兄さんが通り過ぎて言ったんだけど、この人もここの水は美味しいって言ってたほど。ああ、この山住みたい・・・
そしてちょっと歩いてキャンプ場に到着。
ここにも15組くらいのトレッカーやクライマーがいた。
早速晩ごはんの支度。
トマトパスタ。
器の色ですごく不味そうに見える・・・
そして晩ごはん後に「おーいお茶」を煎れて景色を見に行く。
キャンプ場の端っこにある岩の上から、ピンと尖ったセロトーレが見えた。
標高は3128m。フィッツロイと並んで世界中の命知らずなクライマーを惹きつける名峰だ。
「悪の魔法使いが住んでそうな山だね」
お茶を飲みながらそんな会話をした。
日の入りが遅いから晩ごはんの後に景色が楽しめるのもフィッツロイトレッキングが最高な理由の一つだと思う。
4日目・地球の裏側で従姉妹を探す
4日目、トレッキング最終日。
街まで5時間ほどの距離だったので朝はゆっくり起きた
この景色の中、少し歩いて水を汲みに行く。清々しい!!!!
そして景色がいいところで朝ごはん!
セロトーレを見ながら朝ごはん。
パンに付けるものはいくつか持ってたんだけど、お気に入りはジャムとハチミツの間にあるアルゼンチン名物の『ドルチェ・デ・レチェ』。
これはドロドロしたキャラメル。かなり甘いんだけど、保存も効くし甘いものが食べたくなるトレッキングにはうってつけ。
ちょっと遠くを見るとアジア人のツアー団体が歩いてた。
とっさに隠れるちょく。
実はこの時たまたまちょくの従姉妹がパタゴニアにツアーで来ているらしかった。
ちょくもいとこも直前までお互いがパタゴニアにいるなんて知らなかったからまさに偶然。地球の裏側でばったりいとこに会えたら本当に奇跡だ。
そんな従姉妹からトレッキングを始める直前に連絡が来てツアーの行程表をもらってたんだけど、なんとちょうどこの日に従姉妹がフィッツロイトレッキングを開始する日だった。
だからいつすれ違ってもおかしくはない!
ちょくが隠れたのは、そーっと彼女に近寄って驚かすため。
地球の裏側の山の中で、いきなり従姉妹が『わっ!』と出てきたら心臓が飛び出すよね。よし、心臓を飛び出させよう。
でも残念ながら近くを歩いていたアジア人たちは韓国人だった。帰りに会えるかな・・・
帰りも従姉妹が前から進んできてもバレないようにしゃがんで歩く。
ただの変なトレッカーにしか見えない・・・
結局下山した翌日、トレッキングコースの入り口でちょくの従姉妹を半日待ったけど残念ながら会えませんでした・・・日程がズレたのかな?それとも待ってた場所が検討違いだったのかな?会えなくて悔しい!
下山中の喧嘩
行きに見つけた水が美味しいスポットで水をガブ飲み。
美味しい・・・
ディアゴスティーニキャンプ場から街へ向かう道は、緑がいっぱいで気持ち良かった。
そして花もたくさん咲いていた。
そしてここで花の撮影にハマってしまう。花って写真の練習にうってつけだからね。
でもあまりに花に夢中になってちょくのことを放ったらかしてしまい、割と深刻な夫婦喧嘩になってしまう。
「もう花ばっかり撮って!私と花どっちが大事なの!」
久々にかなり怒ってるぞ。
「それはもちろん花ちょくだよ(おっと危ねえ)」
「じゃあなんで今日に限って花ばっかり撮るの」
「だって俺もたまにはこういうファンシーな写真を撮ったりしたいんだ!インスタ映え狙うんだ!」
すいません、やっぱりファンシーな写真は似合いませんでした。丁寧に謝罪をしてお許しをいただきました。
雲間から溢れた光が景色を照らして、まるでジオラマみたいな景色も見れました。
街に降りる手前で、フィッツロイとセロトーレに別れを告げる。
4日間の感動をありがとう!また歩きたい山だなあ。
そしてエルチャルテンの街へ戻った。
上から見ると本当に小さい街だな。
下山後はやっぱりオーブンでアサード。
ちょっと火が強すぎて硬くなったけど、疲れてて美味しく感じられたから良しとしよう!
気候も最高、水も美味しい、登りも少ない、景色も最高、キャンプ場も近い、と良いこと尽くめのフィッツロイトレッキング。本当に人生で1番の山歩きだった!
山が好きな人は絶対好きなハズ。心からオススメします!
・・・
さて、これでパタゴニアのスポットを三つとも巡り終えました。お次はサンティアゴに向かうんだけど、その前に超重大なことが発覚!
え?お金が・・・?
続く!
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