ちょくです!
エチオピアで絶景続きのダナキルツアーに参加中のおだやんとちょく。1日目は塩湖に、2日目は色鮮やかなダロル火山に圧倒されました!
1、2日目の記事はこちら↓
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さてダナキルツアーもこれで3日目!この日は内容が濃すぎたので、前半・後半に分けています。
それでは3日目前半、行ってみよー!
どローカルな朝とコーヒーセレモニー
ダナキルツアー3日目の朝を迎えた、おだやんとちょく。
今日は夜に登るエルタアレ火山の麓までひたすら車移動する日。いよいよ今夜、私たちは本命のエルタアレ火山に登る。ワクワクソワソワが止まらない!
朝早く目覚めたので宿の外に出てみると、もう街の人々たちは一日の活動を始めていた。
馬車が通っていたり、通学している女性がいたり、普通の街の普通の一日。
いいね、のどかだね、なんておだやんと話していたら、ちびっこギャングが絡んできた。
「ようようチャイニーズ。朝から何してんねん」
「街の写真か?ほれ、俺のことも撮れ。」
パンを頬張りながら、写真撮れーと言ってきたちびっこギャング。朝から怖いっすパイセン。
ギャングが満足するまで写真を撮ったら、また街を眺める。
馬、ヤギ、犬がそこら中にいて、のそのそむしゃむしゃしている。特にヤギと犬が多い。三歩歩いたらいる。
ふとみると、小さい子どもがタイヤを転がしてキャッキャッと遊んでいた。
このタイヤを転がす遊びは世界共通。おもちゃがない貧困層の子どもはみんなやってる。彼らは道に落ちているものからおもちゃを作り出す天才。
そういえばアフリカの子どもって大人に遊んでもらっている姿をみたことがない。みんな子ども同士で泥んこになって遊んでいる。親といる時はいつも何か手伝ったりしていて子ども扱いされていないし、泣いても無視されている。子どもというよりは一人の人間という感じで、小学生にもなれば立派な戦力。ティッシュを売ったり靴磨きをしたりしてる姿はよく見かける。
国によって子どもの育て方って全然違う。何が正しいかは分からないけど、とりあえずアフリカの子どもたちって偉いなあって思うことがよくある。生意気だけど。
そんなことを考えていたら、またちびっこギャングに絡まれた。
「へいチャイナ、ニーハオ!朝からご機嫌だな!」
「街の写真なんてつまらねえ!俺を撮れ。」
なんか・・・
5分に一回はギャングに絡まれる・・・
今君たちのこと褒めてたんだけど・・・
結局どんどんちびっこギャングは増えていき、最終的には10人くらいに絡まれてとても賑やかに。朝からみんな元気すぎる。第一声にチャイニーズとかニーハオはやめてほしいけど、無邪気でお茶目で可愛い!
そんなギャングたちに「おい!クッキー買ってくれ!」と手を引っ張られて商店まで拉致された。強引すぎるでしょ(笑)
すると、昨日一目惚れしたマイスイートハニーが!!
やっぱり、可愛い。
笑うともっと可愛い。天使。
そんな中、ギャングたちからクッキークッキーと言われるので「お金を持ってないんだよ」というと、ズボンのポケットを全部ひっくり返された。おい!あったら買ってるよ!散歩のつもりだったから本当に持ってきてないってば!
破天荒で元気なちびっこギャングにはタジタジだったけど、可愛い天使に再会できて嬉しかったな。
宿に戻ると、ちょうど朝ごはんの時間。
朝ごはんはイスラエル人のリクエストでシャクシューカ!
シャカシャカが「シャカシャーカズ、シャアアークシュウーカアーーヒョーー!」って騒いでいる横で食べる。
朝からなぜそのテンションでこれるのか謎だけど、シャクシューカ美味しい!
食後にはエチオピアの伝統的な儀式、コーヒーセレモニー。
エチオピアでは冠婚葬祭やおもてなしの際にコーヒーセレモニーを行う習慣がある。
日本の茶道と同じで作法もあり、本来は生豆を目の前で炒るところから始めるそう。3杯飲むのが作法なので、正式なスタイルで執り行うと全部で2時間ほどかかるみたい。今回はさすがに生豆を炒るところからは始まらなかったけど、コーヒーは美味しかった!
突然の民家訪問
食後はしばし自由時間。
出発時間まで暇なのでフラフラしていたら、少年と仲良くなった。
彼の名前はジェリー、5歳。
5歳ってこんなに大人びてたっけ?ってくらいしっかりしてる。
ジェリーは私の髪を触って「髪の毛キレイだね!プレゼント!」と言って、黄色い髪ゴムをくれた。なんて優しくてジェントルマン。ジェリー、君は将来モテるよ。
そんなジェリーが自宅へ招待してくれた。
「こっちこっち!」と言われるがままに細い路地を入っていく・・・
路地を突き進むと土壁の家が現れた。この5軒並んでいる家の、一番奥がジェリーの家。
子どもと仲良くなることはよくあるけれど、家に上がったことはないからさすがにちょっと躊躇する。でも玄関まで行くと、お母さんがいた。ニコニコ歓迎してくれたので良かった!
「狭いけど、あがって!」
笑顔で話しかけてくれるジェリー。君、絶対将来モテる。もう確信した。
家は小さなワンルーム。狭いけれど整理整頓されていてキレイ。
ここにお父さん、お母さん、ジェリー、そして妹のウィンタナ(1歳半)の4人で暮らしているそう。
ジェリーは妹のウィンタナが可愛くて仕方ないらしい。
ウィンタナちゃん、めっちゃ可愛い!これは溺愛するわ。
っていうか、あれ?この子どこかで・・・
は!!!
昨日、背中にカバのぬいぐるみをおんぶしていた子だ!
まさかジェリーの妹だったとは!世間は狭いなあ。
仲良し兄妹、可愛い!家ではエチオピアの簡単な挨拶やフレーズを教えてもらったりして、楽しいひととき。とっても和やかな時間だなあ。
集合時間が迫って来たので、宿に帰ることに。短い時間だったけど、とっても楽しかった!
ウィンタナとはここでお別れ。玄関先までお見送りしてくれたウィンタナ。
彼女はどんな大人になるんだろう?すくすく育ってね!
ジェリーはなんと宿の前まで送ってくれた。どこまでもジェントルマンで、やっぱり彼は将来モテる!楽しい朝の時間をありがとう、ジェントルマンなまま、大人になってくれー!
レストランで出会ったちびっこギャング
車に乗って街を出る。
昨日は曇っていた空も、今日はとっても良い天気!!
街の周りは少し緑があってのどかな雰囲気だけど、これもほんの少しの間だけ。ちょっと車を走らせればまたカラッカラの砂漠地帯になる。
2時間ほど走ってお昼休憩。ついたのは小さな村。
今日ランチを食べるのはここ。
トタンを貼り合わせた簡素的な作りで外観だけ見るとボロい家って感じだけど、室内は以外にもキレイ。
ゴザが涼しげな雰囲気を演出しているし絵が飾ってあって華やか。
ここはレストランだけどご飯を作るのは私たちのシェフ・シャカシャカ。あらかじめ朝のうちに宿で下ごしらえした食材をパパパッと合わせてお昼を作ってくれた。ここではイスとテーブルを借り、各自飲み物(炭酸飲料やビール)を買っただけだけど、何もない村だからこそこうやって定期的にツアーが来てお金を落とすことって大事だよなあと思う。
食事を終えて外に出ると、またもや小さいギャングに絡まれた。
「おい、チャイナ!」
今日はこうやって絡まれることが多いなあ。可愛いなあ。
そういえば、もうチャイナと呼ばれることにも慣れてきた。出来れば第一声は「ハロー」って声をかけて欲しいけど、アフリカでは「アジア人=チャイナ」という方程式が出来上がっている。
「違うよ、ジャパンだよ」って言っても「は?何それ?」って返されることもある。そのときはさすがに悲しいけど、これが現実。私たちが思っていたよりも日本の知名度って途上国では低い気がする。
チャイナと呼ばれるのは良い気分ではないけど、睨まれたりするよりはマシ!そう割り切って笑顔で接するしかない。大人が明らかにバカにした口調でおちょくってくるときはさすがに腹わた煮え繰り返るけど。どついたろか。
さて、彼は何か物申したいことがあるらしい。
眉間にシワを寄せて、人差し指を突き出す!
「フォートオオオ!」
おおお・・・どうやら写真を撮って欲しいらしい。
人差し指は渾身の決めポーズ!!
「ねえ、次は友達と撮って!」
友達を連れてきて写真をおねだり。可愛い・・・。
今日はたくさん子どもに構ってもらえて幸せだなあ。
灼熱の大地で生きている人々
さて、昼食後はまた車に乗り込んで出発!
道は砂利道でボコボコ、おまけにクネクネした道が続いてちょっと辛い。そして車が通過したあとはしばらく砂煙がすごい。乾燥しきってる。
そして、車が表示する外気温は・・・
42℃。
真夏日とかそれどころの騒ぎじゃない!灼熱!皮膚火傷する!
外がこんな気温だから「どうしてこんな場所に」と思わずにはいられないけど、こんなに暑くて乾燥した地でも暮らしている人がいる。
今回のダナキルツアーは世にも奇妙な絶景が見れるということで参加したけれど、それ以外にも人々の暮らしぶりや生き方に考えさせられることがたくさんある。
このエリアの民家は丸いドーム型が多い。石と木と布とビニールを合わせている。
目の前にある家に驚きを隠せない・・・。
いろんな国のいろんな暮らしを見てきたけれど、エチオピアのこの環境には言葉が出ない。
次元が違う。世界が違う。
・・・
途中、トイレ休憩も兼ねて何もない場所に車が止まった。
今日は移動がメインだから体が凝り固まる!伸びて体をほぐす。外では時折小さな砂嵐が起こっていて、野良ラクダも見かけた。
「ここは地球ではなくて他の惑星だ」と言われたら信じてしまいそうなくらい異世界。
足元にはエルタアレ火山から流れ出た溶岩。
自然ってすごい。
・・・
車に戻って気温を見たら、なんか凄いことになっていた。
45℃。
これは初体験ですよ、45℃って!!!!
でも、びっくりするのは気温だけじゃなくって、この気温の中で生活している人がいるってこと。
時折家を見かけては、なんとも言えない気持ちになる。
そして、事件は起こった。
49℃!!
事件です!これは事件ですよ!!
外を見ると、もうなんというか・・・・
カラッカラ。
それでもやっぱり人がいるんだから、びっくりする。
あるとき、「あ、また人が・・」と思ったら、まだ子どもだった。
その子は気温49℃の中を全速力で走っていて、何かを叫んでいる。地面はゴツゴツした溶岩なのに、足は裸足。
「ウォーター!」
確かにそう、彼は叫んだ。今まで「アメちょうだい」「お金ちょうだい」と言われたことはあったけど、彼が欲していたのは水だった。生きるために水を必要としていた。
悲痛な表情で必死に走る少年を、私たちはただただ見つめるしか出来なかった。あまりに衝撃的で一瞬で、「車を止めて水をあげる」という行動が取れなかったことを、今でも後悔している。なんであの時、車を止められなかったんだろう。
やっぱりエチオピアは次元が違う。
自分たちが想像できる範囲を容易に超えてくるから、思考が度々ショートする。
一日、一日を生きて行くこと。それがどれだけ尊いことか、大変なことか、気づかされる。
いたたまれない気持ちのまま、車は目的地に到着。
ここは小さな集落なのかな?
「こんなところにも集落があるのかー、あ、迷彩服の人がいるなー」と思った瞬間、ガチで背筋が凍った。
迷彩服を着た男が・・・
銃口をこっちに向けて私たちを狙っていた・・・
ひいい!
こっこここっ・・殺されるーー!
もうなんなの、エチオピア!
これ、どういう状況!!
ブルブルしていた私たちを見かねて、運転手のイーヨが声をかけてくれた。
「大丈夫、彼らはエチオピアの軍隊だよ。」
どうやらここは集落ではなくて軍の施設らしい。エリトリアの国境が近いため軍が常駐しているんだって。これから向かうエルタアレ火山にも、軍が同行して警備をしてくれるとのこと。
味方と分かってホッとしたけど、まだ心臓のドキドキが収まらない。人生で初めて、ガチで銃口を向けられました。リアルに死ぬかと思った。これだけ本気で警備しているなら安全だね・・・。
・・・
さて、ここはエルタアレ火山トレッキングの出発地点。
車はここまでしか入れないから、ここからは歩いてエルタアレ火山を目指します。
煙が出ている場所が、エルタアレ火山。
ついに、火山を間近で見る時がやってくる・・・。
次回、エルタアレ火山に突撃!
続く!